playground、自社サービス「Quick Ticket」で世界初の観光船の“乗船チケット”電子化を実現
playground株式会社は、自社が提供するコミュニケーション型電子チケット発券サービス「Quick Ticket by MOALA (以下、Quick Ticket)」を、観光船やイベントクルーズ船を運営する東京都観光汽船株式会社に導入し、2018年2月1日より運用開始した。同サービスは、ホームページ上で事前予約した乗船チケットを、スマートフォンで受け取ることのできる電子チケットサービス。販売管理のシステム開発はソフィア総合研究所株式会社が担当する。
「Quick Ticket」は、チケット販売事業者が「LINEやメールで発券して物理スタンプでモギれる電子チケットサービス」を簡単に導入できるクラウドサービスだ。導入企業は、自社のチケット販売・管理システムと「Quick Ticket」をAPI連携するだけで電子チケットサービスを開始でき、来場者は専用アプリをダウンロードする手間なく電子チケットを使うことができる。電子チケット特有の運用上の負荷(アプリストア・端末仕様の変更対応、システムメンテナンス、現場運用設計 等)もplayground社が担うため、導入企業はトレンドに則した最新の電子チケット機能を負荷なく利用し続けることができる。
LINE/Facebook 等のコミュニケーションアプリを介した電子チケット発券は、playground社による世界初の取り組みであり、スマホに直接押印できる「電子スタンプ」は、playground社が開発し、国際特許を保有する技術だ。同サービスは既に、埼玉西武ライオンズやサンリオピューロランド、パルコ(劇場)、東京シティ競馬等の大手企業に導入されており、電子チケットの新しいカタチを提供している。
東京都観光汽船ではWebでの予約購入サービスが順調に利用数を伸ばしているものの、予約者はWebでの予約後に予約番号が記載されたページを印刷し、持参する必要があった。また現地スタッフによる予約確認作業も、毎朝本部からFAX送付される前夜時点での予約者一覧をもとに行っているため、オペレーション上の効率化が課題となっていた。
同サービス導入により、以下のような期待効果が見込める。
- WEBでチケット購入後、電子チケットをすぐにメールで取得できるようになる(予約番号の印刷、持参が不要になる)
- 乗船時の予約番号確認を「Quick Ticket」の電子スタンプ技術によって行うことで、オペレーション負荷が大幅に軽減される(予約者情報のアナログ確認が不要になる)
- 予約者数、乗船者数がリアルタイムで管理できるため、当日直前までWEB 予約販売が可能になる(これまでは前夜で締め切らざるをえなかった)
コンサート系・メジャーリーグで90%以上など、アメリカでは既に電子チケットが主流化しているなど、世界的に見ても電子チケットのスタンダード化は進んでいる。しかし海外に比べて国内の電子チケットの普及は鈍く、訪日外国人にとって日本でのチケット購入や発券はもちろん、当日購入時のオペレーション対応にも時間がかかっているのが現状だ。
2019年のラグビーワールドカップを皮切りに、東京オリンピック・パラリンピック、大阪万博が控えているなど、今後もインバウンド需要は益々高まっていく中、国内における電子チケットのスタンダード化は必要不可欠と言えるだろう。
「Quick Ticket」は今後、各社が独自電子チケットを開発することで発生している「現場業務の混乱」や「開発・運用コスト増加」といった問題を解決するため、「電子チケットの標準規格」を目指して開発を進めていく。様々なシーンで活用できることから、例えば、MICE開催における会場対応やツアー参加時のチェックインなど、旅行・観光・宿泊業においても普及していくことを期待したい。
■「Quick Ticket」公式HPはこちら。
【参照記事】
世界初!観光船の“乗船チケット”を電子化! 東京都観光汽船、スマホで乗船できる電子チケットを導入!2018年2月1日(木)より運用開始
(HOTELIER編集部)