マリオット、2018年に約500軒・8万室のホテルを開業するなど記録的な数を達成
2019年1月25日、世界各地に30ブランドを展開するマリオット・インターナショナルが、2018年に契約したホテル客室数において記録的な数を達成し、今後も世界各地でホテル展開を行っていくことを発表した。
同社は2018年、世界に広がる30のブランドポートフォリオで約500軒(8万室)に及ぶホテルを開業し、運営およびフランチャイズ契約を併せて816軒(約12万5,000室)のホテル契約に至ったという。2018年12月31日時点で、同社のグローバル展開は130の国と地域に6,900軒以上のホテル・130万室を超える成長を見せた。フィンランド・ニュージーランド・リトアニア・マリ・ウクライナにおいては、同社ブランドの初進出を果たした。今後開業予定で現在開発中のホテルも、47万8,000室までに拡大したという。
同社のエグゼクティブ・ヴァイス・プレジデント兼グローバル最高開発責任者であるトニー・カプアーノ氏は、次のように述べた。
「2018年は、より多くのホテルオーナーの方々が、独自のビジネスプラットフォームや他に類を見ないグローバルな展開、魅力的なブランドの数々を展開するマリオットのチームにお声がけいただいたことにより、ブランドポートフォリオ全体を通じた成長の勢いが持続した年となりました。世界最大規模で行われているホテル開発、1億2,000万人もの会員を有し成長を続けるロイヤルティプログラム、そしてパートナーへ提供する様々なベネフィットの提案などを通じて、マリオット・インターナショナルは2019年も更なる拡大を続けてまいります。」
2018年はヨーロッパ・中東・アフリカにおいて客室数の契約で最多数を記録したことに加え、アジア太平洋地域においては契約ホテル数で新記録を樹立したという。同年の実績は、海外旅行客が急増するデスティネーションにおいて将来的な成長の源となり、多くの宿泊者が同社の統合されたロイヤルティプログラムに登録している。
業界を牽引する同社のラグジュアリーポートフォリオには、『ザ・リッツ・カールトン』『セントレジス』『JWマリオット』『エディション』『ラグジュアリーコレクション』などのブランドがあり、2018年に飛躍的な前進を遂げた。「ザ・リッツ・カールトン上海虹橋」、ドバイの『セントレジス』、ドミニカ共和国での3つのラグジュアリーブランドプロジェクトなど、6つのブランドを通して29軒(6,200室)からなるラグジュアリーホテルの契約を締結した。最新のSTRデータによると、同社のラグジュアリーホテルの開発および開業予定数は、同社に続くホテル企業3社の合計数を凌ぐ規模であることが分かっている。
同社のロイヤルティプログラムは世界に1億2,000万人という会員を有し、以前より低いチャージアウト・レート、より贅沢なポイント償還、直販ルートによる予約の増加を誇る。ホテルオーナーに対し、2018年は成長を続けるロイヤルティプログラムにおいても同社の強みを実感できただろうと考えている。
グローバル・チーフ・コマーシャルオフィサーであるステファニー・リナーツ氏は、「マリオットのロイヤルティプログラムでは、人気のデスティネーションで生涯忘れ得ぬ旅行体験を求める旅慣れた会員の方が年々増加していますので、オーナーの皆様は、さらなる恩恵を受けていただけるものと確信しています」と述べた。また、オーナーがゲートウェイとなる都市やリゾートエリア、ゲストが旅行したいと思うようなロケーションなどエキサイティングな開発案件を続けてくれることで、同社のロイヤルティプログラムの会員が世界中でさらに多くの施設を楽しめるとしている。
このように成長し続けるマリオットは、日本においても複数のホテルの開業を控えている。2020年春、森トラスト株式会社と「JWマリオットホテル奈良」(157室)を開業する。国内初進出となる『JWマリオット』で、富裕層を中心に世界中の旅行者を呼び込む狙いだ。加えて両社は、同年夏までに『エディション』ブランドの「東京エディション銀座」(約80室)と「東京エディション虎ノ門」(約200室)を開業予定である。
また、2020年春には株式会社サンケイビルと「アロフト東京銀座」(206室)を開業予定だ。ゲストのスマートフォンやApple Watchを使用したキーレスシステムを採用するなど、『アロフト』ブランドならではのハイテクを取り入れる。同年夏には東武鉄道グループと「ACホテル・バイ・マリオット東京銀座」(296室)を開業し、増加する訪日外国人の多様なニーズを捉える考えだ。2021年12月には、沖縄県内最大規模の客室380室とアジア最大級のプールを備える「マリオットリゾート&スパ イシガキジマ(仮称)」を開業予定だ。
これだけでなく、積水ハウスと2020年秋以降に「Trip Base 道の駅プロジェクト」を立ち上げ、地方の“道の駅”に併設する訪日外国人向けホテルを計5府県・15ヶ所で開業予定である。両社はこのほか、2020年秋に大阪・福島区で「モクシー大阪新梅田」(288室)、2022年5月に「ウェスティンホテル横浜」(373室)を開業予定だ。
マリオットは日本国内で開業予定のこれらホテルだけでも、2,000室近い客室を用意する。今後も世界各地でホテルを展開し、より一層規模を拡大していくだろう。
【参照記事】
マリオット・インターナショナル、 500軒・8万室のホテルを2018年に開業
【参照サイト】
・2018年は世界的な拡大により記録的な成長を遂げ、今後さらに多くの選択肢を旅行者に提供
・高層化の考えを示す 川平集落ホテル建設 高さ緩和で現行2階から7~8階建てに 市の動向見守り8月に決定
・全国の「道の駅」にホテル開業へ、積水ハウスとマリオットが協業、自治体と連携で観光拠点の宿泊特化型ホテル
(HOTELIER 編集部)