豊洲エリアにて、ホテルやオフィスなどの大規模な建設が相次いでいる。

清水建設株式会社（本社：東京都中央区、取締役社長：井上和幸）は、豊洲市場至近に建設予定の『千客万来施設』の隣に、大規模賃貸オフィスビルと豊洲エリア最大規模のホテルを核とする一体複合開発計画を発表した。同社の広報担当者は「東京駅から4キロ圏内で、ゆりかもめや首都高のインターチェンジもある。都内で比較的広い土地が確保できる点は魅力的」と述べた。

ホテルは14階建てで500室を超える客室を設け、最上階には大浴場を併設する予定だ。ホテルの運営は株式会社共立メンテナンス（本社：東京都千代田区、代表取締役社長：上田卓味）が手掛ける。2019年春頃に着工・2020年度内の竣工を目指しており、約600億円を投資する。同社独自の開発プロジェクトとしては過去最大規模となるという。

三井不動産株式会社（本社：東京都中央区、代表取締役社長：菰田正信）は、オフィス・商業施設・ホテルなどのミクストユースの大規模再開発を行う。ホテルは同社グループ直営で計画しており、約225室の客室を設け、2020年6月下旬の開業を目指している。

ホテルは「アーバンスカイホテル～海と天空がもたらす非日常～」をコンセプトに、ビジネスだけでなくレジャー目的で訪れるゲストにも楽しんでもらえる非日常空間を提供する。東京湾岸エリアを一望できる立地を活かし、スカイロビー・ビューバスを設けた客室プラン・スカイテラス付きレストランなどがあり、最上階にはスパ（大浴場）などの設置も計画しているという。

さらに、東急不動産株式会社（本社：東京都港区、社長：大隈郁仁）などの3社も、豊洲地区1-1街区に高層マンション・スーパーマーケット・保育所（予定）を建設する。2018年度に着工し、2021年度に竣工予定だ。

一方で、豊洲エリアの「にぎわいの創出」に貢献する『千客万来施設』の建設は延期となった。温泉・ホテルゾーンと商業ゾーンを併設する同施設は、万葉倶楽部株式会社（本社：神奈川県小田原市、代表取締役社長：高橋理）が事業者となり、2019年8月に全面開業予定だった。

しかし、豊洲市場の移転延期により着工が遅れ、当初の計画より建設費が高くなるなどの理由により、東京オリンピック・パラリンピック開催後に延期することとなった。商業ゾーンには飲食店や物販店を展開、24時間営業の温泉を展開するほか、10階建てのホテル屋上の展望デッキに足湯を設置する予定だという。

【参照記事】
豊洲、建設ラッシュ　「千客万来」は延期…豊かな立地大人気
【参照サイト】
・清水建設株式会社｜豊洲エリアで大規模複合開発計画が始動
・三井不動産株式会社｜「（仮称）豊洲二丁目駅前地区第一種市街地再開発事業2‐1街区　AC棟」着工～BCPを強化するエネルギーセンターを備えた、オフィス、商業、ホテルのミクストユースの大規模再開発～
・東急不動産株式会社｜～新たな都心居住のモデルとなる、うるおいとにぎわいある水辺のライフスタイルを創出～（仮称）豊洲地区１－１街区開発計画 都市計画決定 2021年度 完成予定
・万葉倶楽部株式会社｜「千客万来施設」事業の継続に関する東京都への提案について
【コーポレートサイト】
・清水建設株式会社
・株式会社共立メンテナンス
・三井不動産株式会社
・東急不動産株式会社
・万葉倶楽部株式会社
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（HOTELIER 編集部）