ハードロック・ジャパン、苫小牧の統合型リゾート(IR)で「ギター型ホテル」の建設を構想

米国などでホテルやカジノを運営し、日本でも「ハードロックカフェ」で馴染みがあるハードロック・ジャパンは、北海道苫小牧市などが誘致を表明している、カジノを含む統合型リゾート(IR)を巡り、誘致成功時に苫小牧市でギターの外観が特徴的な自社ホテルや著名なミュージシャンが使用した衣装、楽器などを展示するミュージアムを建設する構想を、1月9~10日に札幌市で開かれた「IRショーケース」で明らかにした。

苫小牧市では、3000億円以上を投資し約100ヘクタールの敷地を開発。開発予定地からJR苫小牧駅の隣の沼ノ端駅までをモノレールで結ぶ構想だ。宿泊施設は同社のほか、世界で高級ホテルを展開する「フォーシーズンズ・ホテルズ&リゾート」の提携ホテルなどで計1500室を備える予定。

同社は現在、米国やカナダなど16カ所でカジノを運営している。このたびの構想では、ギターの外観が特徴的な自社ホテルのほか、1万人を収容するライブ会場や夏季でもウインタースポーツを楽しめる屋内施設「ウィンターワンダーランド」を整備。ブロードウェーシアターや国内外の著名なミュージシャンが使用した楽器や衣装などを展示するミュージアムも建設する。

また、米国で先住民族セミノール族と協力したノウハウを生かし、敷地内に「アイヌビレッジ」を設け、展示や体験でアイヌ文化を発信する。同社CEOのエドワード・トレーシー氏は「自然環境など日本でも特筆すべき北海道のうち特に苫小牧はアクセスが良く、良質のリゾートを提供できる」と強調した。

ハードロック・ジャパンのほか、「IRショーケース」に参加した米系のラッシュ・ストリート・ジャパンも、ホテルや乗馬体験施設などの構想を明かした。同社は2018年12月に苫小牧市に事務所を既に開設。複数のホテル(計2200室)を建設し、製紙に関連する美術館やeスポーツ、ウインタースポーツ、乗馬などの体験施設の構想を明かした。さらにギャンブル依存症対策も重視する意向だ。

「IRショーケース」には他にも、米国を中心にカジノホテルチェーンを運営するシーザーズ・エンターテインメント・ジャパンや、苫小牧、釧路、留寿都3市村の観光協会や商工会も出展。実行委によると、2日間で計7000人が来場したという。

カジノを含む統合型リゾート実施法案(通称:カジノ法案)は、全国3カ所を上限とし、カジノや国際会議場、劇場、ホテルなどが一体の複合観光集客施設(IR)の整備を認める法案で、2018年7月に成立した。カジノ収益の30%は国が徴収し、立地自治体と折半。またマネーロンダリング(資金洗浄)やギャンブル依存症を誘発する懸念に対して、諸外国での事例を基に、最小限にリスクを抑えたカジノ施設における規制案を固めていく方針だ。

統合型リゾート(IR)の開発は、“おもてなし”をはじめとする日本の魅力や、観光産業を活性化する起爆剤とも言える。海外で実績のある企業がこれに参加し、さらなる日本の魅力を引き出すことで、多くの訪日外国人客が日本の旅をより快適に過ごせ、「また日本に来たい」と思える環境が作れるはずだ。

【参照記事】
ハードロック・ジャパン、ギター型ホテル建設を構想 苫小牧IR誘致で
【参照サイト】
第1回 北海道IRショーケース

(HOTELIER編集部)


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