「ニセコ」路線価77.1%上昇、伸び率全国一。高級リゾート開発続々とすすむ
札幌国税局は、7月3日、2017年分の北海道内の路線価を発表した。国内有数のスキーリゾートとして知られるニセコ地区が、全国の主要地区で最も大きく伸びた。外国人による旺盛な不動産投資で一帯の土地が高騰し、函館市や小樽市の一等地をしのぐ値段で取引されている。
全国の税務署管内の最高路線価で、倶知安町の「道道ニセコ高原比羅夫線通り」の伸び率は3年連続で1位だった。外国人観光客に人気がある、スキー場に隣接する地点で、前年の1平方メートルあたり9万6,000円から17万円に上昇した。
ニセコ地区では、外国資本によるホテルやコンドミニアムの建設が盛んだ。スキー場近接地域では1億円を超える高級物件も出回っている。こうした不動産取引の大半は外国人が占めている。
そんな現状下、北海道のニセコHANAZONOリゾートスキー場に、香港の不動産開発会社パシフィック センチュリー プレミアム ディベロップメンツ(PCPD)とハイアット ホテルズ アンド リゾーツは、ホテル・レジデンス運営受託契約を締結し、ホテルならびに日本初のパーク ハイアット レジデンスを併設する「パーク ハイアット ニセコ HANAZONO」を2019年に開業することを発表した。
また、世界各地で高級リゾートを展開する「ザ・パビリオンズ・ホテルズ・アンド・リゾーツ」(香港)が後志管内倶知安町山田のスキー場近くに総面積20ヘクタールの大型複合リゾートを建設する。今秋に着工するホテルをはじめ、分譲別荘地を2019年冬までに完成させ、その後商業施設街も造成するという。さらに、マレーシアの複合企業YTL傘下のYTLホテルズが2020年までに、保有するスキーリゾート、ニセコビレッジ(ニセコ町)に富裕層向け宿泊施設を建設している。
今後もさらに、ニセコ地区は、高級リゾート地としてますます盛況になっていく見通しだ。
【参照記事】
・「ニセコ」路線価77・1%上昇、伸び率全国一
・『パーク ハイアット ニセコ HANAZONO』 2019年開業
・北海道ニセコに高級ホテル「リッツ・カールトン」
・富裕層想定、景観決め手 「ニセコ」に高級リゾート
(HOTELIER 編集部)