アクティバリューズ、自治体向け初の多言語AIチャットボット『talkappi(トーカッピ)』を高知市に導入
多言語コミュニケーションツールを開発する株式会社アクティバリューズは、株式会社NTTマーケティングアクトと連携し、多言語AIチャットボット『talkappi(トーカッピ)』を高知市に導入したと発表した。同社が自治体向けに『talkappi(トーカッピ)』を活用した観光案内システムを導入するのは初であり、全国でも珍しい例となる。
2017年12月にリリースした『talkappi(トーカッピ)』は、AIによる多言語での問合せへの自動応答、マーケティング支援などの機能を備えたチャットボットだ。旅行者が普段利用するスマートフォンから、Webブラウザーに加え、LINE、Facebook messenger、WeChatといった国内外のメッセージアプリでも使うことができるため、ユーザーとの接点を旅マエ~旅アトにわたり維持できることが強みである。
言語は日本語、英語、中国語(簡体・繁体)、韓国語に標準対応しており、日本人はもちろん訪日外国人旅行者(インバウンド)の9割以上をカバー。既に「Hotel Village」、「グランドニッコー東京 台場」といったホテルから、地域DMOの「草津温泉観光協会」、旅行会社の「沖縄ツーリスト」などで導入されており、問合せへの自動応答率が高いということで好評を得ている。また2018年10月には、株式会社シーナッツが提供する宿泊施設向けの予約・販売管理システム『TL-リンカーン』と連携。これにより、宿泊予約をほかの旅行会社などからの予約と合わせて一元管理することが可能となった。
外国人観光客の増加に対応するため高知市は、観光案内の利便性向上に取り組んでいる。このたび高知市は県内全市町村で圏域を形成し、高知市と県内全域の市町村との連携により人口減少の克服等を目指す「れんけいこうち広域都市圏」の取組みの一つとして、「talkappi」のAIをベースとして用いた外国語観光案内システム『tosatrip(トサトリップ)』を導入した。これによりユーザーは、スマートフォンなどの端末で県内の観光施設やグルメ情報を得られるなど、外国人観光客の利便性と満足度を高めると同時に、県内全域の周遊促進及び消費喚起を図ることができる。
同社は今後も多言語コミュニケーションツールを提供することで、インバウンド誘致に取り組む自治体、宿泊施設、観光リゾートなどのサービス提供施設とともに、インバウンド誘致による地域活性化に貢献していきたい考えだ。「『talkappi』 の普及により、AIの社会実装を実現することを通じて、言葉の壁を乗り越え、外国人のお客様が日本の優れた多様なサービスを安心して体験できるよう、今後も取り組んでいきます。」と述べている。
近年高知県は、世界トップクラスの大きさを誇る「クァンタム・オブ・ザ・シーズ」や「クイーン・エリザベス」などの大型クルーズ客船の寄港等に伴い、外国人観光客が増加している。それに伴い同県では、外国人観光客の方のための環境整備を行って行く団体『高知おせっかい協会』を設立。外国人観光客向けのガイド活動や小売商店の商品表記の多言語化事業、頼まれなくても世話を焼くことができる『オセッカイスト』の認定事業など、自治体を挙げてインバウンドに注力している。こうした結果が、インバウンドニーズ拡大につながっているのだろう。
同社のAIチャットボット導入により、訪日外国人に優しい街として高知市の観光事業が一層盛り上がっていくことを期待したい。
■『talkappi(トーカッピ)』公式サイトはこちら
【参照記事】
インバウンド対応の多言語AIチャットボット「talkappi」を高知市に導入
【参照サイト】
・人工知能(AI)を活用した外国語観光案内システム「tosatrip」の運用スタート!
・れんけいこうち広域都市圏の取組
・平成30年度高知県産業振興計画(観光分野)の取組について
・高知おせっかい協会
(HOTELIER編集部)