インバウンド向け京風ホテル、9/1開業。ワンルームマンションをリノベーション
収益用ゲストハウスの物件売買、運営を行う株式会社レアルが、9月1日に、京都市東山区毘沙門町でワンルームマンションをリノベーションした宿泊施設を開業した。
訪日外国人観光客をメインターゲットに、京都の空き家問題・ホテル不足問題の解消を目指す同社では、現在「Rinn(鈴)」ブランドで市内30軒の宿泊施設運営を展開。40施設超の建設プロジェクトを進行中で、2020年には160施設(客室数823室)の開業を予定している。
今回開業した「Rinn Gion bishamon(りん ぎおん びしゃもん)」があるのは、清水寺、八坂神社、建仁寺などの京都の人気観光スポットのほか、有名飲食店や土産物屋が数多く点在する繁華街という好立地。京阪「祇園四条」駅から徒歩約10分の場所で、5階建て全16室(ダブルルーム10室、ツインルーム4室、ソファベッド付ツインルーム2室)で運営する。
客室は、京都の和をイメージした抹茶色、小豆色、藍色3パターンを用意し、和モダンな空間を演出している。装飾品やファブリックも、京都の素材メーカーによる和紙、着物生地を使用したものを設置。「シックモダン+和(京)のエッセンスの融合」をデザインコンセプトとしているという。京にまつわる情報発信とゲスト同士の交流の場として、1階には談話室も設置されている。
京都では、慢性的な宿泊施設不足が続く一方で京町家の空き家の増加、相続や維持管理の問題が顕在化している。風情ある街並みを維持しつつインバウンド観光客の取り込みを狙い、京町家を改修した宿泊施設運営に乗り出す事業者も多い。今年8月、京都市に「景観重要建造物」と「歴史的風致形成建造物」に指定されている京町家の改修工事に着手した株式会社サンケイビルも、2020年度までに複数棟の展開を目指すなど拡大に向け積極姿勢だ。
【参照記事】
・レアル、ワンルームマンションをリノベーションし、インバウンド向け京風ホテル「Rinn Gion bishamon」を9月1日に開業、テーマ別に京都をイメージした3種類の客室を展開 京都府京都市
・フジサンケイグループが京町家の再生事業に参入、1日1組限定の一棟貸し宿泊施設へ
(HOTELIER 編集部)