アパホテル、3年後をめどに六本木に開発着手。港区内に14棟で、港区内保有棟数トップへ
アパグループ(本社:東京都港区、代表:元谷 外志雄氏)が、六本木に大型ホテル開発用地を取得したことが明らかになった。3年後をめどに開発に着手する予定という。
取得したのは、東京メトロ日比谷線・都営大江戸線「六本木駅」や東京メトロ南北線「六本木一丁目駅」、東京メトロ南北線・都営大江戸線「麻布十番駅」より徒歩5〜8分程の好立地。麻布通りと外苑東通りの交わる飯倉片町交差点に面しており、視認性も高い。現在は店舗が運営している。
アパグループでは六本木周辺エリアを都内における重点エリアと位置づけており、積極的に出店を進めている。今回の開発は、現在高稼働中のアパホテル〈六本木一丁目駅前〉(142室・平成23年11月開業)、アパホテル〈六本木駅前〉(125室・平成27年12月開業)、計画中である六本木アパホテル群(全5棟・875室・平成31年秋開業予定)に続く8棟目となる。
同ホテルの急増ぶりは、「雨後の竹の子のように、アパホテルが増えた」と全国紙に表されるほど。直近では3月3日に新宿エリアで5棟目となる「東新宿 歌舞伎町東」を開業。この他にも新宿エリアだけで2020年までに4棟開業の計画が進行中だ。また、3月16日には千代田区で10番目となる「日本橋 馬喰町駅前」(2018年4月開業予定)の起工式が行われた。2020年3月末までにはパートナーホテルを含むアパホテルネットワークとして10万室を目指している同グループが、怒涛の攻勢をかけている。
同グループから2月に発表された2016年11月期決算では、売上高1105億円(前期比21.4%増)、営業利益は371億円(同16.1%増)で利益率は実に33%。中核のホテル事業に限っても、売上高787億円、営業利益は305億円だった。これは同業の東横インやシティホテルの帝国ホテル、国内最大手のプリンスホテルグループを上回る、圧倒的な水準だ。
今後もアパホテルの拡大に注目が集まりそうだが、一方で既存の物件に都市銀行や地方銀行、リース会社なども根抵当権を設定しホテル開業を進めている。2020年度までに東京23区内でホテル客室数が増えれば、宿泊単価が急上昇したり、エリアによっては価格競争が起こったりし、ホテルではなく民泊へ流出するなど、宿泊施設全体の需給バランスが重要となってくるであろう。
【参照】
・アパグループ 六本木に大型ホテル用地取得
・アパホテル、驚異の利益率33%を稼ぐ仕掛け
(HOTELS.Biz 編集部)