エクスペディアグループが2018年上期のオンライン予約動向を分析、地方でのインバウンド需要が急増
Expedia.com、Hotels.com®、Travelocityなど、200を超えるオンライン旅行プラットフォームを75カ国以上・35言語展開するエクスペディアグループ(以下:エクスペディア)が、2018年上期における訪日旅行者のオンライン予約動向について分析※1した結果を発表した。(※1: 国内宿泊予約に関するエクスペディアグループの2018年1月~2018年6月のデータを前年同期と比較)
分析によると、インバウンド需要の高い主要三地域(東京都・大阪府・京都府)以外の地域への需要が、前年同期比平均45%増となり、急速に拡大していることが分かった。主要三地域を除く地方で、2018年上期需要のトップ5は昨年と同様に沖縄県・福岡県・北海道・愛知県・千葉県だったが、これら5地域が主要三地域を除く全体の約半数を占めたという。
また、前年同期比の伸び率としては北陸と九州が顕著で、青森県180%増、熊本県100%増、宮崎県80%増、宮城県80%増となった。これに続き、山梨県75%増、福岡県および静岡県65%増、広島県55%増、長野県および岡山県50%増、大分県45%となった。さらに、平均客室単価でも青森県は前年同期比40%増を記録し、二桁の伸び率としては宮崎県20%増、大分県15%増、福岡県10%増だった。
地方を訪れる訪日旅行者は、韓国・香港・米国・台湾・オーストラリアが引き続き大部分を占める一方で、新たな国からの需要も増大した。特にアイルランドとメキシコは三桁増という飛躍的な伸びを見せ、地方のインバウンド需要増加に貢献している。アイルランドは、前年同期よりも10%以上高い平均客室単価を記録した。このほか、地方への旅行者需要が増加した国には、タイ70%増、ニュージーランド50%増、デンマーク50%増も含まれる。タイとニュージーランドの平均客室単価は、前年同期比5%となった。
エクスペディアは、これら訪日需要における新興国からの予約を宿泊施設が取り込むためには、宿泊予約のリードタイムを念頭に置く必要があるとしている。訪日旅行者が地方の宿泊施設に予約を入れるのは平均47日前だが、タイ・イタリア・ニュージーランド・ブラジル・スペインからの場合は、さらに早い平均60日前に予約されているという。
地方へのパッケージ予約については、前年同期比20%増となった。韓国・ブラジル・ドイツ・フランスからはパッケージ予約をする訪日旅行者が多く、いずれも三桁増だった。パッケージ予約は、宿泊施設のみの予約と比較すると予約のリードタイムが早く、滞在期間も長くなる傾向にある。エクスペディアは「パッケージ商品を提供することは地方の宿泊施設にとって非常に有効だ」と述べた。
地方のパッケージ予約のリードタイム平均は52日前(宿泊施設単体では45日)、平均滞在日数は3日(宿泊施設単体では2日強)で、パッケージ予約の平均客室単価は宿泊施設単体の予約よりも約5%高い。さらに、パッケージ商品は航空券は返金不可のため、予約のキャンセル率が30%低くなる傾向※2があるという。(※2:東京、大阪、京都以外の地域の宿泊予約に関するエクスペディアグループの2018年1月~2018年6月のデータを前年同期と比較)
エクスペディアの提携宿泊施設の一つである、福岡県の「博多 東急REIホテル」で予約責任者を務める大岡恭平氏は、次のようにコメントした。「エクスペディアグループが提供するサービスを積極的に活用することは、さまざまな面で当ホテルに利益をもたらしています。近年、香港、米国、シンガポール、カナダ、英国など、予約が入る国が増えました。提携宿泊施設向け管理用画面からで閲覧できるリアルタイムのデータもフル活用しています。毎日管理画面にログインすれば、予約状況の確認はもちろん、料金設定や在庫の戦略を立てたり、お客様からのご要望に素早く返信することもできて便利です。」
また、エクスペディアホールディングス株式会社代表取締役でロッジング パートナー サービス日本・ミクロネシア地区統括本部長を務めるマイケル・ダイクス氏も、次のようにコメントした。「エクスペディアグループが展開するオンライン旅行プラットフォームにおいて、地方の宿泊施設数が増加していることは喜ばしいことです。弊社の提携宿泊施設になっていただくことで、私たちのサイトを訪れる月間6億7,500万人に上る世界中の旅行者にアピールすることが可能です。今後もインバウンド関連機関・団体、地方自治体とも連携し、地方への訪日旅行者数の増加を目指していきます。」
【コーポレートサイト】
・Expedia Group
【サービスサイト】
・Expedia.com
・Hotels.com®
・Travelocity
・博多 東急REIホテル
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(HOTELIER 編集部)