エクスペディア、2016年の総予約額は2割増の約8兆円。民泊事業の好調が貢献
米オンライン旅行予約サイトのエクスペディアは2月、四半期決算を発表した。数値は以下のとおり。収益は前年比を32%増、利益は下回ったものの、2015年に39億ドル(約4,400億円)で買収した民泊サイト「ホームアウェイ」等の関連事業は好調で、今後も成長が期待されている。
■2016年(2016年1~12月)の決算
営業収益:87億7400万米ドル(約9651億円)、前年比32%増
減価償却前営業利益:16億1600万米ドル(約1778億円)、前年比39%増
営業利益:4億6200万米ドル(約508億円)、前年比7%減
純利益:6億9900万米ドル(約769億円)、前年比29%増
総予約額:724億3200万米ドル(約7兆9675億円)、前年比21%増
※昨年5月22日に売却したeLongを除く
※円換算は1ドル110円
展開して10年目となる「エクスペディア・ジャパン」は、日本のほか、オーストラリア・ニュージーランド地域でも、総予約額が10億米ドル(約1100億円)を達成。アジアではモバイル経由の販売客室数が、第4四半期のみで65%増と急成長した。また、2016年12月にIPOを果たした傘下の宿泊料金比較サイト「トリバゴ」も好調で、第4四半期にすべての地域において売上が急増。為替変動の影響を除き、130%以上の成長を見せた地域もあった。
2015年12月に買収した「ホームアウェイ」は、エクスペディアに2万軒以上の新たな宿泊先を提供し、2016年のホームアウェイによる総予約額はおよそ60億米ドル(約6600億円)に達し、年率46%増の成長を見せ大きく貢献した。売上においては6億8,900万ドルとなった。オンライン予約による宿泊日数実績は同48%増の2200万人に至っている。
買収当初から、ブッキング・ドットコムを運営するプライスライン・グループを超える一手になると見られてきたホームアウェイ。出張管理を行うEgencia事業でもホームアウェイの民泊物件を宿泊先候補とするパイロットテストがすでに開始されており、2017年内には正式統合する見通しという。ホームアウェイ事業のさらなる躍進が続きそうだ。
【参照】
・米エクスペディア決算、2016年の総予約額は2割増の約8兆円、日本は約1100億円超に
・「エクスペディア」が好決算 モバイルが牽引、民泊も好調
・米エクスペディア、個人宅レンタル大手「ホームアウェイ」を買収
(HOTELS.Biz 編集部)