トリップアドバイザー、「検索結果トップ表示」広告掲載枠を宿泊施設に向け提供開始

アメリカの旅行サイト「TripAdvisor®」(トリップアドバイザー)は2019年3月12日、宿泊施設向けの広告ソリューション『スポンサー提供枠』について、トリップアドバイザーのパートナーOTAを介し客室料金と空室を常時掲載している宿泊施設であれば、年間契約も不要で利用できるようになったことを発表した。

『スポンサー提供枠』は、昨年、ビジネスアドバンテージの契約宿泊施設を対象に限定的に導入。このたび、対象をトリップアドバイザーで料金と空室状況を常時掲載する宿泊施設に広げることで、世界各地の宿泊施設が、トリップアドバイザーを利用する4億9,000万人もの月間ユーザーにアピールする機会を促進する。

広告枠はその施設に空室があり、旅行者が入力した検索条件に一致する場合、その施設のエリアで宿泊施設を探している見込み客に表示される。検索結果のトップや競合施設の掲載ページなど、トリップアドバイザーの注目度の高いページに表示されるため、宿泊施設は旅行者に施設をアピールでき、確度の高い見込み客を予約へと誘導できる。

同社のデータによると、繁忙期の旅行に関連する検索の約70%は3か月前から行われることがわかった。また同社によると、旅行商品の購入に至るまでの過程において、ホテルサイトで予約する旅行者の74%は、計画や下調べを行う際にトリップアドバイザーを閲覧するという調査結果も出ているという。つまり、旅行者は現段階で既にGWに向けて宿泊施設の検討を始めており、広告を展開して集客を増やす絶好の機会だと言える。

さらに、従来に加えて下記のサービスを追加することで、各宿泊施設のニーズに合ったタイミングで旅行者にアピールし、確度の高い見込み客を予約へと促せるようにした。

  • 平日/週末のターゲット設定の追加
    平日・週末・見込み客を絞り広告掲載が可能。これにより、ターゲット別に広告予算を決め投入できる。
  • 「一時停止」機能の追加
    広告の一時停止や再開する日程の予約設定など、施設のニーズに合わせて柔軟に利用できる。

トリップアドバイザーのB2Bホテル担当ヴァイスプレジデント、マーティン・ヴァードン・ロー(Martin Verdon-Roe)は、「予約を検討している重要な段階で見込み客にアピールし、予約を促す素晴らしい機会となりますし、広告は空室がある場合にのみ表示されるため、確実に効果を見込めるチャネルに広告予算を投入していると実感できます。」とコメントしている。

経済産業省が発表した「平成29年度 我が国におけるデータ駆動型社会に係る基盤整備(電子商取引に関する市場調査)」によると、旅行サービスにおけるECの市場規模は33,742億円にものぼることがわかった。その調査結果から、宿泊施設にとって宿泊予約サイトは集客の要と言える。

繁忙期となる春休みやGWが目前に迫る中、各宿泊施設はより多くのゲストを迎え入れるために様々な施策を打っている。このたびの同社のサービスは、そんな集客を増やしたい宿泊施設にとってまさに朗報だろう。

【参照記事】
トリップアドバイザー、世界中の宿泊施設へ「検索結果のトップ」に表示される広告掲載枠を提供開始
【参照サイト】
平成29年度 我が国におけるデータ駆動型社会に係る基盤整備(電子商取引に関する市場調査)

(HOTELIER編集部)


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