東京ドームシティ内に誕生するハイグレードなカプセルホテル『ファーストキャビン 東京ドームシティ』
まるで飛行機のファーストクラスのようなラグジュアリーなカプセルホテル『FIRST CABIN(ファーストキャビン)』を展開する株式会社ファーストキャビンは、2019年3月15日にブランド24施設目・都内11施設目となる『ファーストキャビン 東京ドームシティ』を開業する。
同ブランドは、“コンパクト&ラグジュアリー”をコンセプトにしたホテルで、「低料金」「充実したサービス」「スタイリッシュでゆとりのある客室空間」を実現し、男女問わず幅広い利用者より支持されている。このたびオープンに先立ち、報道関係者向けに内覧会が開催された。
全131キャビンを展開する『ファーストキャビン 東京ドームシティ』は、東京ドームシティ内の黄色いビル1Fに位置する。JR線・地下鉄「水道橋駅」のほか、「後楽園駅」「春日駅」と4駅5路線が利用でき、交通アクセスに優れた立地だ。またプロ野球やライブなど年間を通し様々なイベントが行われる「東京ドーム」に隣接しており、同敷地内で年間3,800万人もの集客があるという。そのため、観光・ビジネスともに多くの利用客を見込める。
特徴的なのは、開催イベントや予約状況により、男女のキャビンエリアの入れ替えができること。『ファーストキャビン』はこれまで立地やマーケットに合わせ、6~7割を男性フロア、残りを女性フロアと設定していたが、同ホテルは様々な場所から人が集まる東京ドームシティ内にあることから、催事にあわせどちらにでもなるような施設づくりを行っているという。
「3月15日の開業はホテルとしてトップシーズンでもあり、初年度の稼働率もかなり期待できます。我々はフランチャイザーとしての役割を果たし、東京ドームシティのファーストキャビンを一緒に盛り上げていきたい。」と代表取締役社長の来海(きまち)氏は述べた。
ホテルのエントランスを抜けると、ゆったりとしたラウンジ空間が広がる。フロントを中心に左右それぞれに男性エリア・女性エリアの入口があり、2つのエリアが仕切られている。どちらのキャビンエリアにも「ファーストクラスキャビン」「ビジネスクラスキャビン」「プレミアムエコノミークラスキャビン」の3タイプのキャビンが用意されているほか、更衣室やコインランドリーなどの設備、そして大浴場とは別にシャワールームも完備している。
内覧中では、以前HOTELIERでインタビューさせて頂いた、取締役の東氏にお会いすることができた。そこで今後の同社の展望について少しお話を伺った。
ファーストキャビンはこれまで10年間、カプセルホテルの常識を変えようと内装・デザインにこだわった「商品」の部分に重きを置き歴史を作ってきましたが、昨年11月のニセコのオープンを機に次の10年は、「お客様の過ごす場所はあるのか」「どこで時間を過ごすのか」を考え、ラウンジエリアを広げたり、食の提供サービスを行ったりと、お客様が過ごす空間・体験の幅を広げ、時間をより豊かなものにしていくことを目指しています。
例えば、宿泊者の中にはコンビニの袋を持って入ってくる方を良く目にします。それって自分の満足感だけで、ここにいる“かっこよさ”とは真逆のもの。そうではなく、もう少し価格は上がってしまいますが、自分の好きな時間に、お酒を含め飲み物や食べ物が楽しめるようなサービスなども作っていこうと考えています。また、シェアオフィスのように、チェックイン前やチェックアウト後もラウンジでコーヒーが飲めるような仕組みをつくり、使いたい人が長くいられるという、ファーストキャビンの新しい価値を生み出したいと考えています。
今月末には、ファーストキャビングループ25施設目であり、株式会社JR西日本ファーストキャビンが運営する旅館再生型モデル第一弾の『ファーストキャビンST. 京都梅小路 RYOKAN』が京都に開業予定など、着実に事業規模を拡大しているファーストキャビングループ。このたびの内覧会および東氏のお話を受け、今後「泊まる場所」から「空間価値を提供する場所」へと大きく変化していくファーストキャビンに、今後も注目していきたい。
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(HOTELIER編集部)