ホテル業界に特化した総合人材サービス会社「JWソリューション」が設立、ホスピタリティの高い人材を育成
株式会社JTBコミュニケーションデザインと株式会社ワールドスタッフィングが共同出資し、ホテル業界に特化した総合人材サービス会社「株式会社JWソリューション」を2019年4月1日に設立したことが分かった。JWソリューションの出資構成はワールドスタッフィングが80.2%、JTBコミュニケーションデザインが19.8%である。
株式会社ワールドホールディングスの連結子会社であるワールドスタッフィングは、接客販売・コールセンター・軽作業を中心とした、サービス業における人材派遣・業務請負・人材紹介を全国10拠点に展開。幅広い人材に対する仕事の提供と、仕事を通じたキャリアの形成支援サービスを提供している。
またJTBコミュニケーションデザインは、コミュニケーション領域の様々なスペシャリストによって、「モチベーション」と「ホスピタリティ」を中心に組織活性・人材育成、マーケティング・営業支援、地域活性など幅広いサービスを展開している。
昨今のホテル業界は人材不足の状況にある。今後、訪日外国人数のさらなる増加が見込まれる中で、ホテル人材のマーケットニーズはより一層高まると予想される。
このたび設立したJWソリューションでは、ワールドスタッフィングの保有する人材募集・採用・管理のノウハウと、JTBコミュニケーションデザインが保有する独自のホスピタリティメソッドに則った人材育成ノウハウの融合により、ホテル業界に特化したホスピタリティの高いプロ集団による、新たな人材ソリューションサービスを提供する考えだ。
JTBコミュニケーションデザインは「ワールドスタッフィングと共同でJWソリューションを設立することで、ホテル業界に専門特化した人材の育成と組織化を進め、今後さらに必要とされるホテル人材のニーズに対し、ホスピタリティの高い専門人材によるサービスを提供していきます」と述べている。
また、ワールドホールディングスはJWソリューションを設立することで、ホテル業界に専門特化した人材の育成と組織化を進めていくとしている。加えて「政府の掲げる『明日の日本を支える観光ビジョン』の中で2030年インバウンド6,000万人という目標に対して、今後見込まれるホテル人材のマーケットニーズに日本人材はもとより外国人材(高度人材・特定技能)を含めた専門人材によるホスピタリティの高いサービスを提供することによって、当社の掲げる新たな“人が活きるカタチ”の創造をより加速度的に推し進めてまいります」と述べている。
日本政策金融公庫が発表した「中小企業の雇用・賃金に関する調査」によると、宿泊・飲食サービス業は正社員・非正社員どちらも「不足」と感じる企業が6割を超えており、その深刻さがうかがえる。一方、外国人延べ宿泊者数の2018年年間値(速報値)は8,859万人となり、調査開始以来の最高値を記録した。上位には東京都・大阪府・北海道・京都府・沖縄県がランクインしている。
政府は地方部での外国人延べ宿泊者数を2020年に7,000万人泊(2015年の3倍弱)、2030年に1億3,000万人泊(2015年の5倍超)とする目標を掲げており、今後は都市圏だけでなく、地方部でのホテル人材確保や強化にも注力していかなければならない。
近年相次ぐ宿泊施設の新規開業と外国人宿泊者数の増加で、ホテル人材はますます必要とされていくだろう。宿泊業は“おもてなし”という点で、外国人客と密接に関わる業種と言える。旅の疲れを癒す宿泊施設での“おもてなし”が良ければ、「また泊まろう」「また日本に行こう」に繋がるはずだ。JTBコミュニケーションデザインとワールドスタッフィングの強みを活かし、ホスピタリティの高いホテル人材を育成するJWソリューションが、日本各地の宿泊業に貢献し訪日外国人の増加を後押ししていくことを期待したい。
【参照記事】
ホテル業界に特化した総合人材サービス会社「株式会社JWソリューション」設立
【参照サイト】
・ホテル業界に特化した総合人材サービス会社『株式会社JWソリューション』設立のお知らせ
・「明日の日本を支える観光ビジョン」を策定しました!
(HOTELIER 編集部)