2018年の訪日外国人は、過去最高の3119万人を記録!旅行消費額は4.5兆円で7年連続で増加
日本政府観光局(JNTO)は1月16日、平成30年 訪日外客数・出国日本人数を発表。2018年に日本に訪れた外国人客数は、過去最高の3,119万人となった。また観光庁は同日、訪日外国人の2018年間の旅行消費額(速報)は4.5兆円と2011年(8,135憶円)から、7年連続で増加したことがわかった。
2018年は7月の西日本豪雨など災害の影響で、一時は旅行客の減少が見られたものの、クルーズ客の増加や、訪日旅行プロモーションが訪日需要を創造したことなどにより、順調に旅行者数が増加。これにより、訪日外客数は過去最高の3,119万1,900人となり、JNTOが統計を取り始めた1964年以降、過去最多の訪問数となった。
また、同年の訪日外国人旅行消費額は4兆5,064億円で、昨年と比較すると8.7%増加。一方、訪日外国人(一般客)1人当たりの旅行支出は15万3千円で、前年よりも0.9%減少となっている。国籍・地域別にみると、中国がトップで1兆5,370億円と全体の3割を占める結果、次いで韓国の5,842億円、台湾の5,839億円とトップ3で6割を占めている。
旅行消費額を費目別に構成比をみると、34.7%を占める「買物代」を筆頭に、29.3%の「宿泊費」、21.7%の「飲食費」と続く。前年と比べ、宿泊費と飲食費の構成比が1%ポイント以上増加し、買物代の構成比が2.4%ポイント(744億円)減少した結果となった。
日本政府は2020年、訪日外国人旅行者4,000万人・訪日客旅行消費額は8兆円を目標に掲げている。このたびの調査により、訪日外国人旅行者の4,000万人の目標数は見えてきたが、8兆円という訪日客旅行消費額はほど遠く、都市部だけでなく、地方への回遊や体験型消費の促進など、国をあげての施策が必要不可欠と言える。とはいえ、中国人旅行者による「爆買い」ブームは落ち着いたものの、今も中国の1人当たりの買物支出は11万円以上という結果から、目標達成は十分に見込めるだろう。
3大都市圏を中心に、インバウンド需要は今後さらに加速していくとみられる。訪日外国人が「また日本に来たい」と思ってもらえるようなサービスや体験、日本ならではの商品を今後も提供し続け、より良い環境で東京オリンピック・パラリンピックが開催されることを期待したい。
【参照記事】
2018年の訪日外国人は3119万人、消費額は4.5兆円
【参照サイト】
・平成30年 訪日外客数・出国日本人数
・【訪日外国人消費動向調査】2018年全国調査結果(速報)
(HOTELIER編集部)