ヒルトンと東急不動産、アジア初進出の「LXRホテルズ&リゾーツ」を京都市に2021年秋開業
東急不動産株式会社とヒルトンは2020年2月4日、「(仮称)京都鏡石ホテルプロジェクト」において、ヒルトンのラグジュアリーブランド『LXR(エルエックスアール)ホテルズ&リゾーツ』を2021年秋に開業予定であることを発表した。
『LXRホテルズ&リゾーツ』は、2018年にヒルトンのラグジュアリーブランドに新しく加わり、現在ドバイ・ロンドン・アンギラの3拠点で展開している。同ブランドは厳選された独立系ラグジュアリーホテルであり、ユニークかつその土地の文化を存分に体験できるとともに、ヒルトンの特典にもアクセスが可能だ。独立系ホテルのコレクションとして、一人ひとりのゲストに合わせてパーソナライズされたおもてなしに加え、他では味わえない極上のラグジュアリー体験を冒険心に満ちたゲストに提供する。
新ホテルは同ブランドとしてアジア太平洋地域における初進出となり、また、ヒルトンにとって京都初のホテル誕生となる。建物は地下1階・地上4階建て、延床面積は12,327平方メートル、客室数は114室を予定している。東急不動産とヒルトンがホテル事業で協業するのは、2018年4月に開業した「KYUKARUIZAWA KIKYO, Curio Collection by Hilton(旧軽井沢KIKYOキュリオ・コレクションbyヒルトン)」以来2度目となり、ともにフランチャイズ契約を締結している。
京都市は2018年に観光消費額・宿泊客数がともに5年連続で過去最高を更新し、観光消費額については3年連続で1兆円を突破するなど、世界中から注目される観光地として成長を続けている。
新ホテルは京都市北区にある「しょうざんリゾート京都」内に建設中だ。鷹峯(たかがみね)の麓に位置し、紙屋川(天神川)や御土居(おどい)に囲まれた自然環境豊かな立地である。約35,000坪の広大な敷地には結婚式場や庭園のほか、料亭・レストラン、東急不動産が開発し2014年に開業した会員制リゾートホテル「東急ハーヴェストクラブ京都鷹峯&VIALA」を擁している。また、近隣には金閣寺や光悦寺・源光庵といった寺社仏閣が徒歩圏にあり、ミシュラン星付レストランやラグジュアリーホテルが2019年に開業するなど、京都を代表する高級リゾートエリアとして注目が集まっている。
新ホテル開業について、東急不動産 ウェルネス事業ユニット ホテル・リゾート事業本部長の田中辰明氏は次のようにコメントした。
「国内屈指の観光地として人気の京都、その中でも喧騒から離れた自然豊かな「しょうざんリゾート京都」において、軽井沢に続く両社の提携により、アジア初出店となるラグジュアリーブランドを誘致できたことをうれしく思います。この地は、きものメーカーとして創業した株式会社しょうざんが“美しいものは、美しい環境から生まれる”といった思想のもと、庭園の整備や日本各地の美しい建造物を移築し、広く訪れてもらえるようにしてきた場所であり、歴史的にも400年以上前に本阿弥光悦(ほんあみこうえつ)が芸術村を築き上げ、才能ある芸術家を世に輩出してきた琳派(りんぱ)発祥の地でもあります。本ホテル開業にあたり、世界に1億人を超える会員組織を持ち、ラグジュアリーホテルの経験が豊富なヒルトンとフランチャイズ契約を締結することにより、国内外から訪れるお客様にこの地ならではの魅力に触れていただくとともに、新しい滞在型リゾートとして多くの方々にご満足いただける施設になると確信しています。」
LXRホテルズ&リゾーツ グローバルヘッドのファイサル・ジャファー氏は次のようにコメントした。
「全世界でLXRブランドの展開の勢いは高まってきています。慎重に厳選され、東急不動産のようなワールドクラスのオーナー企業との強力なパートナーシップを結ぶことで、更にLXRというブランドの価値が高まります。LXRのホテルは、ホテルごとに唯一無二の個性を持っています。私たちの主なミッションは、お客様に洗練されたラグジュアリーな体験をもたらすと同時に、私たちがオーナー企業に有意義と思える投資対象となることです。」
また、ヒルトン 日本・韓国・ミクロネシア地区運営最高責任者のティモシー・ソーパー氏は、次のようにコメントした。
「受賞歴を誇るコンラッド、ヒルトン、ダブルツリーbyヒルトンなどのブランド展開で成功を収めた日本市場で、待望の新しいラグジュアリーブランドを進出させることができ、大変喜ばしく思います。長年のパートナーであり、経験豊富な東急不動産の支援のもと、京都を訪問されるお客様のラグジュアリー体験を更に進化できると確信しています。」
ヒルトンは今後も多くのホテル開業を控え、2020年7月1日には「ヒルトン沖縄瀬底リゾート」(298室)を開業する。沖縄本島の本部町から瀬底大橋でつながる瀬底島の西端に位置し、国内屈指の透明度を誇る瀬底ビーチに面しており、マリンスポーツや海水浴を楽しめる立地だ。ホテルには屋内外プール、スパ、3つのレストラン、ロビーラウンジ&バー、フィットネスセンター、宴会場が備わり、ゲストのニーズに合ったリゾートライフを満喫できる。このほか2021年11月に「ヒルトン長崎」(200室) 、2022年に「ダブルツリーbyヒルトン富山」(201室)と「ヒルトン広島」(420室)、2023年に「ヒルトン札幌パークホテル」(約350室)を開業予定だ。
アジア初進出の『LXRホテルズ&リゾーツ』が開業する「しょうざんリゾート京都」周辺は、自然豊かで静かな立地でありながら観光にぴったりな寺社仏閣が多くある。ヒルトンならではの上質な滞在と、歴史ある京都の観光を楽しめるホテルとして国内外から多くの旅行者が訪れそうだ。また、京都市においては同じくアジア初進出の『エースホテル』が2020年4月に開業予定だ。今後も日本屈指の観光地・京都のホテル開業に注目したい。
【参照記事】
・ヒルトンのラグジュアリーブランド「LXRホテルズ&リゾーツ」、アジア初進出
・森トラストとヒルトン、「ヒルトン沖縄瀬底リゾート」を2020年7月1日に開業
・「ヒルトン長崎」、2021年の開業に向けて着工
・「ダブルツリーbyヒルトン富山」が2022年に開業予定
・富士見町開発合同会社とヒルトン、2022年の開業に向け「ヒルトン広島」を2月1日より着工
・「ヒルトン札幌パークホテル」、2023年に開業予定
(HOTELIER 編集部)