旅館の魅力を現代的に編集した「ONSEN RYOKAN YUEN SHINJUKU」が2019年春開業
UDS株式会社が企画・設計・運営を手掛ける「ONSEN RYOKAN YUEN SHINJUKU」が、2019年春に新宿5丁目に開業する。
同施設は、都営新宿線・副都心線・丸ノ内線「新宿三丁目駅」から徒歩5分に位置する。江戸時代に甲州街道の新しい宿場町として生まれた新宿で、日本特有の宿泊施設である「旅館」の魅力を見つめ直すとともに、現在のニーズに合わせて編集することで“宿泊の新しい選択肢”の提供を目指す。
施設名称の「YUEN」は、“ことの起こり”や“由来”を意味する「由縁」から名付けた。旅をする人を迎え睡眠と食事提供する旅館には、発展の過程で日本のおもてなし文化が凝縮されてきた。同施設では、簡素で無駄のない構成、静けさと落ち着きのある空間、そぎ落とした美など、旅館が旅館たる由縁や本質的な要素を編集したという。インバウンドを中心とした都市旅行者にも利用しやすい形の空間とサービスを、ビジネスホテルの価格帯で提供する。
担当者は、ビジネスホテルが集積するエリアでホテルを造るにあたり、「限られた敷地に新築するビル型の宿泊施設だが、日本らしさや日本文化を凝縮した宿泊の形である“旅館”に注目し、他のビジネスホテルにはない魅力付けをして差別化を図った」と述べた。
客室は全193室用意し、靴を脱いでくつろげる小上がりの考え方を取り入れる。季節の花を飾った床の間など四季を感じられる設えとおもてなしで、日本のゲストにはほっとする、海外からのゲストには日本文化を体験できる宿泊体験を提供する。また、最上階の18階には露天風呂付温泉を設け、箱根の源泉から運んだ湯を楽しめる。
さらに、同社が近隣で運営しているコワーキングスペース「INBOUND LEAGUE」との連携も検討中だ。同施設はワークスペースに留まらず、訪日外国人向けのツアー販売や情報提供、イベントの開催、畳敷きの和室のレンタルなど外国人が楽しめる場所を提供している。同社は新宿5丁目の地元商店会の取り組みにも参加しており、「ONSEN RYOKAN YUEN SHINJUKU」においても宿泊客に周辺の商店や催し物を案内するなど、ローカルな魅力を楽しめるサービスも提供していきたいとしている。
同社は2003年に開業したホテル「CLASKA」(目黒区)の企画・設計、2006年には「キッザニア東京」(江東区)のコンテンツ開発・企画・設計なども手掛けた。このほか、2010年に「ホテル カンラ 京都」、2018年に「MUJI HOTEL BEIJING」(北京)などを展開し、地方の複数都市においてホテルプロジェクト案件を進めている。今後は『ONSEN RYOKAN YUEN』をブランドとして各都市で展開し、ビジネスホテルマーケットに新しい宿泊の選択肢を提供することも目指しているという。
東京都が発表した「平成29年 国別外国人旅行者行動特性調査」によると、アンケートに回答した約1万3,000人が訪問した場所で最も多かったのは、新宿・大久保エリアで全体の56%を占めた。また、項目別満足度では“おもてなし”が全体の88.4%を占め、旅行形態ではツアーを利用しない個別手配が76.4%と最も多かった。
「ONSEN RYOKAN YUEN SHINJUKU」は、外国人が最も多く訪れる“新宿”で、日本の“おもてなし”を凝縮した訪日外国人のニーズにぴったりな施設だ。加えて「INBOUND LEAGUE」のツアーデスクでは、短時間でまわれる新宿ツアーや地域のパートナーと連携した日本各地のツアーを提供している。日本らしさを感じられるだけでなく、その時の気分で参加できるツアーを提供してくれる両施設は、旅のワクワク感や満足度アップにつながるだろう。
【参照記事】
新宿5丁目に「ONSEN RYOKAN YUEN SHINJUKU」 2019年春開業へ
【参照サイト】
2019 年春、東京・新宿5丁目に「ONSEN RYOKAN YUEN SHINJUKU」を開業~旅館の本質を編集し、宿泊の新しい選択肢を提案~
(HOTELIER 編集部)