Hotels.comが一人旅に関する調査結果を発表、82%が「グループ旅の途中で一人になりたい」

世界最大級の宿泊予約サービス『Hotels.com』は2019年7月29日、「一人旅」に関する調査結果を発表した。

休日は友達や家族と過ごす時間を作ったり、親しい人たちと一緒に過ごす中で、より仲を深めたり強い絆を生むことができる。一方で、最近ではリラックスして自分と向き合う「じぶん時間」を大切にするため、休日に旅行に出かけたいと思う人もいる。こうした“ひとり旅行者”のインサイトをより理解するために、『Hotels.com』は「#気ままなソロ旅」調査を実施した。この調査では20代~50代男女を対象に、ひとり旅経験者300人と、未経験者でひとり旅に興味のある300人の計600人に調査を実施し、両方の立場からひとり旅へのモチベーションを明らかにした。

調査の結果、53%が「ひとり旅が流行してきている」と感じているといい、ひとり旅の理由は「リラックス」や「探検」よりも、「じぶん時間」と強い関係性があることが分かった。「気を遣わずに済む」(58%)、「自分の行きたいところに行ける」(51%)、「自分のペースで観光したい」(51%)と、自由気ままに旅のプランを考えられることが大きな理由であると明らかになっている。

また、理想のひとり旅については「癒しの旅(温泉などにつかり、日ごろの疲れを癒す旅)」(59%)、「予め計画をせず、思い思いに過ごす旅」(46%)、「鉄道・バスの旅(車窓からの眺めや、乗ること自体を楽しむ旅)」(43%)が上位となった。

一方、ひとり旅へのモチベーションは年齢によって異なる。20代の経験者は「1人になりたいと思ったとき」(34%)、「自分にごほうびをあげたいとき」(34%)、「失恋をしたとき」(20%)が他の年代と比べて顕著にひとり旅に出たいモチベーションとなっているようだ。30代以上の旅行者では、「行きたい・見たいイベントがあるとき」(45%)、「急きょ休みが取れたとき」(31%)が、20代の若いひとり旅経験者よりもモチベーションとなることが分かった。

また、82%が「グループ旅の途中で、ひとりになりたいと思ったことがある」と回答しており、潜在的なひとり旅のニーズがあることが分かる。

ひとり旅未経験者に行かない理由を聞くと「寂しい」(32%)、「つまらない」(28%)が最も多い理由として挙がったほか、「価格が高い」(16%)、「パートナーや親が嫌がる」(15%)、「安全ではない」(15%)と思っているようだ。

ひとり旅のイメージを経験者・未経験者それぞれに聞くと、未経験者の55%はひとり旅に対し「価格が高い」と感じており、58%が「安全ではない」と考えている。とりわけ、女性のひとり旅未経験者の64%が「価格が高い」と感じ、79%が「安全ではない」と思っていることが分かった。ひとり旅経験者はその考えとは真逆で、「価格が安い」(64%)、「安全」(68%)と考えている。このように、経験者と未経験者では大きな意識の違いがありつつも、全体の77%が「ひとり旅は特別な人がすることではない」と身近に感じていることも分かっている。

ひとり旅経験者の84%がひとり旅を「ごほうび」だと考えている一方で、旅行体験は自慢の対象ではないようだ。全体の80%はひとり旅のとき、「SNSはできるだけつながず、自分の時間を大切にする」と回答している。ただ、SNSには繋がないといいつつも、ひとり旅の2大必需品として「スマートフォン」(69%)、「モバイルバッテリー」(47%)を挙げており、一人で行動するからこそスマートフォンは手放せないことがうかがえる。

『Hotels.com』日本代表の井尻岳人氏は、調査結果について次のように述べた。「日本でもひとり旅が流行し始めており、旅行の選択肢はさらに広がってきています。今回の調査によって、ひとり旅には寂しさや退屈さなどの心配ごとが存在することが分かりました。一方、仕事のストレスから逃れて自分自身と向き合うなど、私たちはひとり旅がみなさまを元気づけられると強く信じています。」

一人旅のニーズの高まりは、他社の調査からもうかがえる。じゃらんリサーチセンターが行った「じゃらん宿泊旅行調査 2019」によると、2018年度の宿泊旅行の同行形態は一番多い「夫婦二人での旅行」に次いで「一人旅」が18.0%となり、調査を開始した2014年度に比べ7.5%増加している。加えて「一人旅」は35~49歳の男性を除く全ての属性で増加し、過去最高値を記録した。

エクスペディア・ジャパンが2017年5月に行った、一人旅の経験がある20代~50代男女の有職者400名を対象にした調査では、一人旅経験者の約半数は「5回以上」一人旅をしたことがあると回答した。一人旅を選ぶ理由の上位は「人に気を使わず自由気ままに旅行したい」(79%)、「旅行先で趣味を追求したい」(30%)、「普段の生活から離れて現実逃避をしたい」(29%)という結果となった。

『Hotels.com』の調査から、一人旅で重視されるのは「自由度」であること、年齢によって一人旅に対するモチベーションが違うことや、女性は価格や安全面に対する不安を抱えていることも明らかになった。さらに、グループ旅の途中で一人になりたい人が8割を超えており、一人旅のニーズは今後も増えていくと考えられる。宿泊施設はこうしたニーズを取り入れ一人旅を歓迎するプランを提供することで、さらなる客層の拡大が図れるだろう。

【参照記事】
・Hotels.com、日本人旅行者はひとり旅をしたいという、ひそかな思いを持っていることが最新調査結果で明らかに!
・「じゃらん宿泊旅行調査 2019」
・一人旅は 2人に1人が経験あり 7割が一人でも「寂しさを感じない」と回答

(HOTELIER 編集部)


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