【お薦めホテル特集】アンケート結果/コロナ禍でも気軽に足を延ばせる関東圏のオススメの宿~あなたはどこに行ってみたい?~
ホテリエ読者に向けて「コロナ禍でも気軽に足を延ばせる関東圏のオススメの宿~あなたはどこに行ってみたい?~」のアンケートを実施。
今回は、読者の皆様からの推薦が多かったホテルを2軒紹介しよう。
Hotel坐楽閑 ZAGAKUKAN
関東圏で休暇を過ごすなら、まず思い浮かぶのが箱根か熱海。夏ともなれば、涼しさも感じられる箱根を選ぶのも至極当然だ。と、言っても、最近、コロナ禍においても、新たな温泉宿が続々と登場している箱根で、良い宿に巡り合うのもなかなか難しい。
今回、実施された読者アンケートで、栄えある箱根代表に選ばれたのが、《Hotel坐楽閑 ZAGAKUKAN》 だ。今年2020年3月に新たにオープンしたばかりの箱根湯本の洒落た温泉宿。コロナ禍での満を持しての開業にも、その自信が窺える。
箱根湯本駅から塔ノ沢方面に歩いて約5分。途中で早川を渡ってすぐのところに位置する。なんと、隣には寛永二年創業、皇族や伊藤博文を始めとする政財界の重鎮や文人墨客に愛された重要文化財の湯宿 《萬翠楼》 がたたずむ。
湯元温泉は成分のバランスが良く、「真綿にくるまれるよう」 と評される泉質によって、古来、多くの人々を惹きつけてきた。嬉しいことに、この湯のエッセンスを 《Hotel坐楽閑 ZAGAKUKAN》 の全客室で楽しむことができるというのも大きな魅力だ。
全室10室。「朝夕の食事無し」 という実にシンプルなかたちの宿だが、食事時間の制約が無いことで、家で寛いでいるかのようにルーズな滞在を楽しめるのも現代人には嬉しい。客室も21~35㎡とコンパクトだが、それだけに居心地の良さがよりいっそう感じられるシックで落ち着いた空間設計が、大人の時間を過ごしたいゲストにふさわしい。
和モダンなテイストに、ブティック・ホテル的な要素が加わったプチ非日常感を感じさせてくれるインテリアのコンセプト。そして、ペントハウスを思わせる開放的な屋上テラスに露天風呂がしつらえられたユニークな空間設計は、ウィークエンドを小さな別荘で過ごしているかのような感にさせてくれる。
ちなみに、露天風呂が付いているのはデラックス露天風呂付タイプやエグゼクティブ露天風呂付タイプのみだが、スタンダードタブルやスーぺリアツインなどのタイプでも客室内のバスタブで温泉を楽しめるは嬉しい。
朝夕の食事の提供は無いが、宿内に高級すし店が併設されているというのも実にユニーク。
「寿し笙」 という名のすし店は、その名の通り、笙という雅楽の楽器が奏でる音色になぞらえて、地元の漁港や豊洲から届いた新鮮な魚介やシャリ、海苔など、すべての自然の恵みが調和した “美しさ” を “おまかせ” というスタイルで味わって欲しいという思いが込められている。
家で寛いでいるかのように気ままな滞在を楽しみ、湯と美味を楽しむ最高の週末――。
旅に出ながらも、地元で気ままな時を過ごしているかのような、ゆったりとした感覚に満たされる贅沢を味わいたい。
Hotel坐楽閑 ZAGAKUKAN 神奈川県足柄下郡箱根町湯本642-1 アクセス:箱根湯本駅 徒歩5分 じゃらんnetから予約する>>
フォーシーズンズホテル丸の内 東京
大都会にたたずむラグジュアリーな都会の “隠れ家的宿” の代表格と言えば、《フォーシーズンズホテル丸の内 東京》 だ。
東京駅に隣接する壮麗なオフィスタワー 「パシフィックセンチュリープレイス丸の内」 の中に位置し、東京駅を行き交う電車の群れと、丸の内の高層ビル群が描きだすダイナミックな景観を眼下に一望する。
このホテルにたたずんでいると、一種の優越感と高揚感のようなものが、もはや、非日常性という感覚を超えて、五感の癒しや安らぎをも与えてくれるのは実に不思議だ。
9室のスイートを含む全57の客室。 “隠れ家的” なコンパクトさやプライベート感がこのホテルの魅力だ。
世界に冠たる最高級ブランドのホテルながら、ファミリーライクで、きめ細かやなホスピタリティ。我が家にいるかのような寛ぎを感じられる親密であたたかな空気感が館内の随所にあふれている。
そして、どの空間も大きな窓から降りそそぐ陽の光に満たされ、淡色やシックな色調でコンセプトされたインテリアがよりいっそうゲストの心にあたたかく寄り添ってくれる。ラグジュアリーホテルにありがちな心を乱すほどの派手さや重厚感ではなく、真に洗練された、上質で心安らぐ空間がある。
大都会のまっただ中ながら滞在オファーも実にダイナミックだ。
スモールラグジュアリーといえども、一つひとつの客室の専有面積は、日本の平均値からするとゆったり目に設計されている。デラックスプレミアルームで65 m²。プレミアルームで52 m²。デラックスシティビュールーム、デラックスキングルームは44 m²と、広々とした間取りを占有できる至福もこの宿ならではだ。
スイートルームは、72 m²~160 m²の間取りを持つ4タイプ。最大級の面積を誇るチェアマンズスイートは東京駅と丸の内のスカイラインが一望できる圧倒的なビューが自慢。
ダイニングエリア、リビングルームともにゆとりの居住空間を備え丸の内界隈を訪れる世界のVIPビジネスマンたちのハイレベルなスタンダードにも難なく応えるスペックの高さは、さすがだ。
7階に位置するダイニングエリアMOTIF RESTAURANT & BARでは、丸の内のパノラマ、そして、新幹線の光の川を眼下に眺めながら最高のひと時を満喫できる。
ここで、スペシャルコラボレーションのアフタヌーンティーやスイーツに遭遇したら最高にラッキーだ。昨年はラグジュアリーブランドのフレグランスにインスパイアされたアフタヌーンティーが登場。もちろん、このようなコラボレーションについては、公式サイトなどで事前に告知されるのでご安心を。首都圏在住者や在勤者には、ハッピーアワー 「Yu Nomi(夕飲み)」 やシャンパンのフリーフロープランも見逃せない。
ホテルのスペックを賞賛していると切りがないので、実用的な情報を少し。
《フォーシーズンズホテル丸の内 東京》 では、近隣エリアや都内に住まう人々にもこの宿の魅力を最大限に楽しめるさまざまなプランが用意されている。
まずは、「デイユースプラン」。最長7時間滞在可能で、フィットネスやスパ施設の利用が可能。宿泊とは違ったスタイルで寛ぎのひとときを楽しめる。そして、「東京 シティ エスケープ プラン」。朝食とMOTIFでのフリーフローがついたお得なプランだ。
大都会のビューを眺めながら、気の置けない友人や大切な人と午後のひとときを優雅に過ごすのも、都心の隠れ家ならではの楽しみ方の一つ。
ユニークなのは、「トレインビュー&プラレールプラン」。東京駅に隣接したホテルならではのスペシャルプランだ。
客室に用意された電車のプラレール (残念ながら持ち帰りはNG!) でレイアウトを組んで、眼下に行き交う本物のトレインビューを眺めながらファミリーで楽しむステイプラン。プラレールの図鑑やDVD、そして子ども用アメニティなど用意されており、至れり尽くせりのサービスは、次世代のゲストを大切に育むフォーシーズンズブランドならではの心づかいだ。
大都会の隠れ家で思い思いに楽しむ至福のひととき――。
最高のプロフェッショナルたちの繰りだすユニークなアイディアやもてなしで、たまには、東京に居ながらにして究極の気分転換をしてみるのも悪くない。
フォーシーズンズホテル丸の内 東京 東京都千代田区丸の内1-11-1 パシフィックセンチュリープレイス丸の内 アクセス:東京駅八重洲南口 徒歩3分 一休.comから予約する>>
取材・文:朝岡久美子