首相辞任に伴う今後の宿泊業界は今後どのように動くのか
安倍晋三首相が辞任することで、新型コロナウイルスの感染拡大防止と経済の両立は次のリーダーに委ねられる。
辞任表明から一夜明けた29日、京阪神では商業関係者らを中心にコロナや経済対策に「空白」を生まないよう求める声が上がった。
「新型コロナ禍でホテル業界は大打撃を受けたが『GoToトラベル』のおかげで息を吹き返しつつある」。
こう話すのは兵庫県・淡路島や神戸、京都などでホテルグループを運営するホテルニューアワジ(兵庫県洲本市)の木下紘一会長。
同グループは新型コロナの影響で利用客が激減したほか、行政の要請で営業自粛も行った。
先行きが不安視される中で打ち出された『GoToトラベルキャンペーン』が業界の浮揚につながったと実感しているという。
木下会長は「成果が出始めている段階での辞任は残念だが、新政権も継続してもらえると信じている」と述べた。
前述のとおり、『GoToトラベルキャンペーン』が宿泊業界に潤いを与えるきっかけとなったが、開始直後はそんなこともなく7月の連休に合わせ前倒しとなったキャンペーンは宿泊事業者や旅行会社にとっては混乱を与えたのではないだろうか。
見切り発車となり情報がまとまっていないなか、宿泊検討者の問い合わせで苦しんだ宿泊施設は少なくないだろう。
分母が少なくなった状態で、各自治体の施策と併せていかに集客を伸ばすか、今回のコロナ禍でさまざまな宿泊事業者が今までと違った筋肉を使ったであろう。
新政権が新たな施策を打つのか、『GoToトラベルキャンペーン』がどう継続されていくのか、次の首相となり得るリーダーの表明にも注目すべきところだ。
【参考記事】「コロナと経済両立を」…「ポスト安倍」に求める声
(HOTELIER 編集部)