簡易宿所事業を行う株式会社ボネが、京都市にて2019年4月5日にゲストハウス『嵯峨嵐山 GESTHOUSE 凛 野宮邸』を開業した。

施設は竹林や渡月橋などの観光地として人気の嵯峨嵐山エリアに位置し、嵯峨嵐山駅から徒歩5分でアクセスできる。客室は全11室、最大宿泊人数は28名。シングルベッド2台を配置したツインタイプ（9室）と、シングルベッド5台を配置したファミリータイプ（2室）を用意した。テレビ、浴室・シャワー、キッチン、ワークスペースなどを備えている。1泊あたりの宿泊料金は、ツインタイプが15,000円、ファミリータイプが30,000円。

氏神様でもある「野宮神社」が縁結びの神様として全国から崇敬を集めていることから、同施設でも『えんむすび』をコンセプトにサービスを設計したという。“ご縁”を“5つの縁”と置き換え、特徴的なサービスを体験できる。

1つ目は、“心が緩む空間”を提供する「緩」。限られた時間の中でリラックスして過ごせるよう、居心地の良いオリジナルアメニティを用意しゲストを迎える。

2つ目は、“旅を想う写真”を提供する「想」。さまざまな京都の写真をQRコード付きの案内板で、インターネットとリアルの融合から案内するという。旅で出会うさまざまな京都の色彩を、ゲスト自身の目で確かめることができる。

3つ目は、“思い出を切り取る”「記」。ロビーには心を込めて折った折り鶴が迎え、ここだけのフォトスポットとして旅の思い出を残せるだろう。

4つ目は、“日本のあそび”を提供する「楽」。京都には懐かしい日本や、思い出すだけで胸がきゅんとなる「こと・ひと・もの」が豊富にある。客室では、日本の懐かしいおもちゃでリラックスでき特別な時間を過ごせる。

5つ目は、“手で京都を味わう”「創」。嵯峨嵐山では陶芸をはじめ、香り袋づくり・箸づくり・竹籠編み体験など、京都ならではのさまざまな伝統工芸を体験できる。施設ではゲストが興味のある伝統工芸を、ゲスト自身の手で体験できるよう紹介するという。

近年、京都へ国外からのゲストが増えていることから、同社は「日本文化の発信拠点としての役割を果たしていければ」と考えている。加えて、「当ゲストハウスのご利用から“お客様と京都のご縁”“外国人観光客様と日本文化のご縁”など様々なご縁を結んで参ります」と述べている。

2017年の『京都観光総合調査』によると、同行者人数で「1人」と答えた人の割合は2016年に31.6%だったが、2017年には28.2%へと減っている。一方「2人」と答えた人は2016年の40.4%から2017年に45.2%へと増えた。2人以上で京都へ訪れる人が多いことから、大人数で泊まれる客室を持つ宿泊施設のニーズは今後も高くなりそうだ。

満足度調査では「大変満足～やや満足」と答えた人が日本人・外国人ともに90%を超えた。日本人観光客の個別満足度では、「伝統文化」と答えた人が2016年の35.0%から2017年に35.3%へと増え、さらに「文化体験」をした人の割合も、2016年の28.1%から2017年に37.9%へと増えている。京都の歴史を感じられる観光名所だけでなく、文化体験の人気も高まっていることがうかがえる。

また、外国人観光客の個別感動度では「歴史・伝統文化」に感動した人の割合が増えており、2014年の6.2%から2017年には14.6%と、4年間で2.4倍になった。「伝統文化体験」では、「着物・浴衣」「日本食づくり（和菓子など）」などの人気が前年に比べ高くなっている。

日本人にも外国人にも人気の高い嵯峨嵐山エリアにオープンした同施設は、キッチンがあるため長期滞在にも向いている。さまざまな伝統工芸体験を紹介してくれ、京都ならではの思い出作りができるだろう。京都との縁・文化との縁を随所に感じられる、これまでにないゲストハウスとして人気が集まりそうだ。

■「嵯峨嵐山 GESTHOUSE 凛 野宮邸」公式サイトはこちら。

【参照記事】
嵯峨嵐山に「えんむすび」をテーマにした新感覚のゲストハウス「嵯峨嵐山 GUESTHOUSE 凛 野宮邸」2019年4月5日にオープン！
【参照サイト】
・平成29年　京都観光総合調査について
・平成28年　京都観光総合調査について

（HOTELIER 編集部）