新しい価値観との出会いがコンセプトの「Dot Hostel & Bar」富士山の麓に2019年1月開業
ビックデータを活用した宿泊施設の開業支援・運営を手がける株式会社VSbiasが、同社の宿泊施設ブランド『Dot』の第一号施設となる「Dot Hostel & Bar」を、富士山の麓・富士河口湖町に2019年1月にオープンする。
「Dot Hostel & Bar」は、 東京から車で約1時間半、中央自動車道 河口湖ICから15分の場所にある。施設は、30年前に開業した民宿「富士景」をリノベーションしたものだ。新しい価値観との出会い「meet new!」がコンセプトのライフスタイルホテルで、年齢も国籍も考え方も異なる人たちが集い、ときに新たな価値観や人との出会いが生まれる「きっかけ(dot)」の場所であることを目指している。
客室は、一人旅でも安心・快適なドミトリー、カップル向けの2人部屋、やぐら式でロフト付きの和モダンな4人部屋、プライベート空間が守られた4人部屋、家族や大人数で宿泊可能な8人部屋を用意する。
近年、訪日外国人観光客の数が急増し、東京などの都心部だけでなく地方都市にも足を運ぶ傾向が強まってきている。同施設が開業する山梨県でも、富士山が世界文化遺産に登録された2013年ごろから外国人観光客が年々増加を続けている。また、日本人観光客と比較すると、外国人観光客は同伴する旅行人数が多いことが大きな特徴だ。
施設がある富士東部エリアでは、4人以上での宿泊比率が全体の5割程度と非常に高く、同社はビジネスホテルやリゾートホテルでは提供できない大人数部屋の需要を見込んでいたという。外国人観光客および友人・家族など4人以上での旅行ニーズの増加を見込み、同社は2017年12月、同エリアに10人で1棟貸切が可能な宿泊施設をテスト的にオープンしていた。現在、稼働率・収益ともに当初予定していた数値をはるかに上回る結果となっている。今後は受け入れる施設の設備や体制が利用者増加の鍵となり、同エリアの宿泊事業の可能性を高く感じているという。
『山梨県観光入込客統計調査報告書』によると、2017年の山梨県の外国人延べ宿泊者数は約153万人だった。これは、2011年に比べて6.2倍に成長している。国籍別構成では中国が全体の44.4%と最も多く、続いて台湾が13.7%、タイが11.6%だ。上位3カ国で全体の69.7%を占めるが、2016年の76.5%と比べると減少しており、代わりに香港・韓国・ベトナムなどの宿泊者数が増加し国籍が多様化しつつある。
また、同行人数は2~3人の57.4%に続き、4~5人が21.7%だった。居住地別の旅行人数では県外・県内・海外いずれも2~3人グループでの旅行が多い傾向だが、海外については4~5人・6~10人グループの割合が他に比べて多い。
これを受け同社は、同エリアでの需要に確証を持ち、コンセプト・レイアウト・デザイン・インテリア・細部のコンテンツに至るまで、同社のデータ分析・運営で培ったノウハウを基に自社で企画を行い、「Dot Hostel & Bar」を開業することにした。
施設最大の特徴は「秘密基地」。シーシャ(水タバコ)や最高の音響設備があり、思わず時間を忘れてしまうような体験ができるという。また、旅行者や宿泊者同士のコミュニケーションが活発に行われるよう、ロビーではイベントなども企画するという。バーも併設しているため、お酒を持ち込んだり外に出ることなく、就寝までゆったりくつろいでお酒を楽しめる。さらに、300インチの大画面シアターを備え、映画館に匹敵する臨場感で映画を楽しむことができる。
『山梨県観光入込客統計調査報告書』を見ると、2017年の山梨県への旅行の目的では「観光」が93.6%を占める。なかでも「自然を楽しむ」が38.7%、「温泉を楽しむ」が26.4%だ。「Dot Hostel & Bar」を拠点にすれば、季節によって表情を変える富士山を楽しんだり、富士山周辺の日帰り温泉でほっと一息ついたり、山梨県を存分に満喫できるだろう。
【参照記事】
新しい価値観と出会うホテル「Dot Hostel & Bar」が2019年1月に富士にグランドオープン
【参照サイト】
株式会社VSbias|新しい価値観と出会うホテル「Dot Hostel & Bar」が 2019年1月に富士にグランドオープン
(HOTELIER 編集部)