【リクルート】「新型コロナウイルス感染症による旅行市場への影響」調査、旅行意欲は11月調査比12.0pt低下

株式会社リクルートの観光に関する調査・研究、地域振興機関『じゃらんリサーチセンター』は、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)拡大の旅行業界への影響度を旅行者の視点から測り、地域および宿泊施設を主とした今後の回復期に向けた具体的施策の立案に役立てていただくために、「新型コロナウイルス感染症による旅行市場への影響」調査を2020年3月より継続して実施しており、調査内容とともに最新の結果をご報告致します。

調査トピックス

潜在層を含めた旅行意欲全体は前回調査(2021年11月)から12.0pt低下したが、依然として過半数(55.7%)を占めている
・2022年1月末時点の潜在層を含めた旅行意欲は前回調査から12.0pt低下して55.7%であるが、過半数が旅行意欲を持っていることには変わりない。
・旅行の予定のある人は前回調査から8.8ptの減少。
ボリュームゾーンである「旅行に行きたいが様子をみている」層は前回調査から 3.2pt低下したものの42.8%だった。

《コロナ禍前と現在の生活者心理の変化について調査を実施》
コロナ禍前(2022年2月以前)と比べ、現在は特定の場所をじっくり巡る旅行が人気に
・生活者心理の変化を分析すると、限られた場所、余裕を持った旅程、リラックス、穴場などの要素を求める割合が、コロナ禍前より5pt以上増加した。

・情報の取得時期、旅程の決め方や細かさ、出費、新しい地域に行きたいかなどについては大きな変化は見られなかった。

調査概要

調査目的
新型コロナウイルス感染症(COVID-19)拡大の旅行業界への影響度を旅行者の視点から測り、地域および宿泊施設を主とした今後の回復期に向けた具体的施策に役立てる

調査対象者
マクロミル会員モニター 20 歳~79 歳 1,652人
性別および年代(20~30 代/40~50 代/60~70 代)による均等割付を実施

調査時期

第11回:2022年1月28日(金)~2022年1月29日(土)

新型コロナウイルス感染症の感染拡大から現在(2022年1月末時点)までの旅行意欲の推移

旅行意欲は12.0pt低下したものの、実施に前向きな人は55.7%と過半数を占めている
新型コロナウイルス感染症の影響下の旅行意欲について、時期ごとの変化を分析した(図1参照)。「④旅行に行きたいが様子をみている層」「⑤予定をしており、気を付けながら行く層」「⑥予定をしており、気にせず行く層」を合計した「⑦旅行意欲ありの層」(赤い折れ線)は前回調査(2021年11 月)から12.0pt減少して2021年3月の時点の水準まで後退したが、なお55.7%を占めている。前回調査と比較して「③旅行をキャンセル・しばらく行かない層」が7.3pt 増加、「わからない」が2.9pt増加した。ただし、ボリュームゾーンは依然として42.8%を占める「④旅行に行きたいが様子をみている層」であり、感染状況が落ち着いた場合には、また旅行意欲が回復する可能性がある。

※各項目は以下の回答を合計した
①わからない:「わからない」
②コロナ禍に関係なくもともと行かない層:「新型コロナ感染症に関係なく、もともと行きたいと思わない・機会がない」
③旅行をキャンセル・しばらく行かない層:「予定をしていたが、キャンセルした(したい)」「予定はないが、気になるのでしばらく行くつもりはない」
④旅行に行きたいが様子をみている層:「予定をしていたが、延期した(したい)」「予定をしていたが、どうするか考えている」「予定はないが、事態が落ち着いたら行きたい」「予定はないが、むしろ積極的に行きたい」
⑤予定をしており、気を付けながら行く層:「予定をしており、気を付けながら行く」
⑥予定をしており、気にせず行く層:「予定をしており、気にせず行く」
※いずれの調査も N=1,652
※第 1・2 回調査はいずれも同じ月内(2020 年 3 月)に行ったため、第 2 回調査データを利用した

コロナ禍前と現在の生活者心理の変化

穴場の地域やスポットを中心に、リラックスできる旅行がコロナ禍前より人気に
情報の取得時期、旅程の決め方や細かさ、出費、新しい地域に行きたいかなどは変化なし

新型コロナウイルス感染症が広がる前と現在の旅行に関する考えについてそれぞれ取得し、差が大きかった順にグラフ化した(図2参照)。「旅行に行くことは慎重に考える」は21.7pt増加し、それ以外では「限られた観光スポットをじっくり訪れたい」「宿泊施設で食事をとりたい」「旅程には余裕を持たせたい」「リラックスできる旅行をしたい」「特定の宿泊地を拠点に観光をしたい」「穴場やあまり知られていないスポットに行きたい」の割合はそれぞれ5pt以上増加した。対して、いつ情報を得ようとするか、目的と旅行先のどちらを先に決めるか、旅程を全て自分で決めたいか、価値ある旅行のためには出費を惜しまないか、旅行の実施の判断を誰がするか、旅程をどのくらい詳細に決めるか、なじみのある地域か新しい地域に行くかという項目については4pt未満の変化にとどまり、大きな変化は見られなかった。

『じゃらんリサーチセンター』による解説

■『じゃらんリサーチセンター』研究スタッフ 五十嵐 大悟

旅行意欲を持つ人は減少したが、多くは旅行に行きたい気持ちを持ち続けている
旅行意欲を持つ人は前回調査(2021年11月)から12.0pt減少し、2021年3月の時点の水準まで後退しました。第11回調査は2022年1月28日(金)に開始しましたが、1月22日(土)に東京都の新規感染者が1万人を超過し、この日も1万人を上回っていたことが影響していると考えられます。特に、「旅行をキャンセル・しばらく行かない層」が増加しており、生活者は旅行の計画を再考しているものと考えられます。
しかしながら旅行意欲を持つ人は全体で55.7%と過半数を維持しており、感染状況が落ち着くことを待って旅行に行きたいと考える人が多数であることに変わりはありません。

コロナ禍前と比べ、現在は限られた場所をじっくり巡る旅行が人気に
コロナ禍前と現在の生活者心理の変化を読み解くと、現在は限られた場所、余裕を持った旅程、リラックス、穴場などの要素がより求められるようになったことが分かります。これは感染症対策から、不特定多数との接触や密の回避、移動を控えようという考えが影響している可能性がありますが、コロナ禍前から指摘されていた旅行時期の分散化や、旅行スタイルの個別化がより進んだ結果とも考えられ、今後もこの傾向が定着する可能性があります。
お盆や GW(ゴールデンウイーク)などの繁忙期に詰め込むような旅行だけでなく、余裕を持った旅程で旅行者自らが目的地を選択して、それぞれの目的に合わせて過ごすようなスタイルにも対応し、旅行者のニーズに応えることが重要となるでしょう。

リクルートグループについて

1960年の創業以来、リクルートグループは、就職・結婚・進学・住宅・自動車・旅行・飲食・美容などの領域において、一人一人のライフスタイルに応じたより最適な選択肢を提供してきました。現在、HR テクノロジー、メディア&ソリューション、人材派遣の3事業を軸に、4万6,000人以上の従業員とともに、60を超える国・地域で事業を展開しています。2020年度の売上収益は2兆2,693億円、海外売上比率は約45%になります。リクルートグループは、新しい価値の創造を通じ、社会からの期待に応え、一人一人が輝く豊かな世界の実現に向けて、より多くの『まだ、ここにない、出会い。』を提供していきます。
詳しくはこちらをご覧ください。

リクルートグループ:https://recruit-holdings.com/ja/
リクルート:https://www.recruit.co.jp/

【参考記事】
https://www.recruit.co.jp/newsroom/pressrelease/assets/20220221_travel_01.pdf

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