楽天トラベル、「女性に人気のカプセルホテル」ランキング発表。カプセルホテル変化の歴史とは
カプセルホテルといえば、男性のイメージが多いはず。しかし、近年は女性に人気のカプセルホテルが増えている。そこで、楽天トラベルは「女性に人気のカプセルホテルランキングTOP10」を発表した。
集計期間は、2016年1月1日〜12月31日。女性向け宿泊プランの内、宿泊数が多かった順にランキング。実績によると、カプセルホテルの女性1名利用者数は前年比で約4.4倍という結果になっている。カプセルホテルのような形状のホテルは、外国ではほぼ見受けられないが、近年は外国人観光客にも人気だ。
利用者は、旅費を安く抑え、色々な土地へと旅行するバックパッカーなどの外国人客に人気だという。また、国内利用者の女性も2012年前後より、女性客に対応したアメニティサービスや清潔感などをウリにカプセルホテルの利用層を大きく変えてきている。
日本のカプセルホテルの歴史は、38年前まで遡り、1979年に世界初のカプセルホテル「カプセルホテル・イン大阪」(ニュージャパン観光)が誕生している。ベッドと棚などを必要最小限にまとめ、終電を逃したサラリーマンがタクシー代を節約するための宿泊施設として、爆発的なブームとなった。そして、バブル崩壊とともにその軒数は減少し、1990年代後半には200軒を割り込むまでになった。
しかし、2009年に次世代型のカプセルホテル「ファーストキャビン御堂筋難波」が登場。これが、現代の女性や外国人の客層に人気の先駆けとなった。それまで定番だった2段式のカプセルをやめて、女性専用フロアやお洒落な内装を取り入れたことで、多くのホテルがこれに追随。「ナインアワーズ」(株式会社キュービック)など、次々と女性客を見込んだホテルが誕生していった。ベッド素材もホテルと同様シモンズを取り入れたり、アメニティを充実させるなど、大きく変化していった。
今回、楽天トラベルのランキングで1位になったのは、東京都「新宿区役所前カプセルホテル」。新宿駅より徒歩4分の好立地に加えて、格安・清潔という基本ポイントをおさえている点が人気のようだ。2013年に女性専用フロアをオープンしており、シャワールームやロッカールームも完備。メイク落としや洗顔料、化粧水などアメニティが充実しているので、女性も飲み会などで終電を逃してしまった時に利用している。
2位となったのは、東京都「カプセル&サウナ池袋プラザ」。もちろん女性専用フロアを完備し、オートロック式の入り口をはじめ、シャワールーム、洗面化粧室など、女性が安心して利用できるフロア専用設備が充実している。そして、3位の東京都「ファーストキャビン赤坂」は、飛行機のファーストクラスをイメージしたラグジュアリーなカプセルホテル。セミダブルベッド付きのファーストクラスは、カプセルホテルの域を超えたスタイリッシュな空間となっている。他にも、今どきのカプセルホテルは、Wi-Fi完備、携帯充電サービスは当たり前。広さ以外はビジネスホテルにも引けを取らないサービスを展開している。
昨今、海外からの観光客が増え、深刻なホテル不足が続いているが、空きビルをカプセルホテルに改築する事案も多く、今年度は12軒が誕生予定。その多くに女性専用フロアが併設され、女性の客層が喜ぶ施設、サービスを軸に外国人観光客の利用UPも狙っている。
【参照記事】
・「カプセルホテル」が驚きの進化。女性1名利用者数が前年比で約4.4倍に
・日本独自の宿泊施設・カプセルホテル 誕生から37年の変遷
【サービスサイト】
・女性にもおすすめ!東京のカプセルホテルランキング