2019年夏のインバウンドに人気のエリアは北海道!Reluxトラベルラボが「インバウンド旅行動向調査」を発表
ホテル・旅館の宿泊予約サービス『Relux(リラックス)』を運営する株式会社Loco Partnersは2019年7月1日、カスタマーの旅行動向や人気の宿泊施設の傾向を調査する機関「Reluxトラベルラボ」より、「2019年夏 インバウンド旅行動向調査」を発表した。
『Relux』は2015年4月にグローバル事業を立ち上げ、インバウンド旅行者に対しても日本の魅力を発信してきた。その結果、アジアを中心にグローバル会員数は45万人を超えるまでに成長しているという。
7月・8月は海外のサマーバケーションと、花火大会や祭りなど日本の一大イベントが重なり、インバウンド旅行者が特に増加するシーズンである。そこで、インバウンド旅行者を対象とした、2019年夏の人気のエリアと宿泊施設を調査した。このたびの調査はそれぞれ、『Relux』の英語・韓国語・中国語カスタマーの、2019年7月15日から2019年8月31日までの予約件数をもとにしている。
はじめに「2019年夏、インバウンド 人気エリアランキング」の結果を見ていく。『Relux』が紹介する47都道府県から、上位5都道府県を選出した。
1位:北海道
2位:東京都
3位:沖縄県
4位:大分県
5位:大阪府
1位となった北海道は、夏は緑が美しく雄大な景色を楽しめることや、冬に比べ過ごしやすく長期滞在にも適していることで人気を集めている。ビザ発給要件の緩和や、アジア・北海道間で国際線が新たに就航したことも背景にあると考えられるという。また、ランキングでは東京都や大阪府など定番の観光地のほか、ビーチリゾートの沖縄県、温泉を楽しめる大分県もランクインしており、インバウンドの観光ニーズが多様化していることもうかがえる。
続いて、「2019年夏、インバウンド 国別人気エリアランキング」の結果を見ていく。
■中国のReluxカスタマーに人気のエリア ランキング
1位:神奈川県
2位:静岡県
3位:東京都
4位:京都府
5位:北海道
■韓国のReluxカスタマーに人気のエリア ランキング
1位:北海道
2位:福岡県
3位:佐賀県
4位:大分県
5位:沖縄県
■香港・台湾のReluxカスタマーに人気のエリア ランキング
1位:北海道
2位:東京都
3位:沖縄県
4位:大分県
5位:大阪府
■英語圏のReluxカスタマーに人気のエリア ランキング
1位:北海道
2位:東京都
3位:京都府
4位:大分県
5位:愛知県
中国・英語圏のカスタマーは、東京都・神奈川県・京都府など日本でも定番の人気観光地が上位にランクインしている。一方、韓国・台湾・香港のカスタマーは、九州や沖縄県が上位にランクインしており、国ごとに異なる結果となった。韓国・台湾・香港に注目すると、これらの地域は九州や沖縄県に近いことに加え、LCCの新規就航や増便、高速船の就航など交通機関が拡充し、気軽に行けることも人気の背景にあると考えられるという。
最後に「2019年夏、インバウンド 人気宿ランキング」の結果を見ていく。このランキングでは、『Relux』に掲載している約2,700軒の宿泊施設を対象とし、上位10施設を選出した。
1位:ホテルマイステイズプレミア成田(千葉県)
2位:小豆島国際ホテル(香川県)
3位:ホテルグレイスリー那覇(沖縄県)
4位:有馬温泉 元湯 古泉閣(兵庫県)
5位:三井ガーデンホテル上野(東京都)
6位:コンドミニアムホテル モンパ(沖縄県)
7位:品川プリンスホテル(東京都)
8位:三井ガーデンホテル 京橋(東京都)
9位:プレミアホテル-CABIN-新宿(東京都)
10位:ホテルリリーフ札幌すすきの(北海道)
このランキングでは、通信環境や多言語対応など、インバウンド旅行者でも快適に過ごせるサービスが整うホテルが多くランクインした。「ホテルマイステイズプレミア成田」や「ホテルグレイスリー那覇」など、空港や観光地に近い宿泊施設も上位にランクインしており、アクセスを重視していることもうかがえる。
また、2位には瀬戸内エリアの「小豆島国際ホテル」がランクインしている。『The New York Times』が2019年1月に発表した「2019年に行くべき52の場所」で、日本で唯一「瀬戸内の島々」が選出された。2019年7月19日から「瀬戸内国際芸術祭」夏会期が開催されることも、瀬戸内エリアの人気の背景にあると考えられるという。
このたびの調査で人気のエリアは、他社が行った調査でも人気が高まっていることが分かる。Bookimg.comの調査によると、過去10年間でBookimg.comを利用した旅行者動向では、訪日外国人旅行者の宿泊予約が飛躍的に伸びたエリアは1位仙台市、2位由布市、3位福岡市、4位金沢市、5位大阪市だった。また、Mastercardが発表したアジア太平洋地域160都市における調査『2018年度アジア太平洋渡航先ランキング』では、4位に東京都、9位に大阪府、70位に大分県、110位に熊本県がランクインした。
近年、外国人延べ宿泊者数は、三大都市圏(東京都・神奈川件・千葉県・埼玉県・愛知県・大阪府・京都府・兵庫県)のみならず、地方部でも大きく伸びている。インバウンドのニーズをすばやくキャッチし、地域の特色や観光資源をアピールすることで、さらなる誘客に繋がるだろう。
【参照記事】
・Reluxトラベルラボ、「2019年夏 インバウンド旅行動向調査」を発表!人気エリア第1位は北海道!
・Booking.com Japan 設立10周年 日本国内の掲載室数 94万室超え 民泊室数 46,000室突破を発表!
・Mastercard調査「2018年度アジア太平洋渡航先ランキング」~ 大分・熊本を含むアジアの5つの地方都市が新たな旅行先として注目が高まる ~
【参照サイト】
宿泊旅行統計調査(平成30年・年間値(確定値))
(HOTELIER 編集部)