「Cansell」と「Dr.Travel」が連携、出張における宿泊キャンセルを買い取り・払い戻しで出張旅費を軽減

キャンセルしたい宿泊予約の売買サービス『Cansell(キャンセル)』を運営するCansell株式会社は2020年2月25日、株式会社BearTailが運営する出張手配・管理システム『Dr.Travel』との提携開始を発表した。

2016年9月にスタートした『Cansell』は、⾏けなくなったホテルや旅館などの宿泊施設予約をユーザー間で簡単に売買できるサービスだ。本来キャンセル料を⽀払うはずだった宿泊予約を、そのホテルや旅館に泊まりたい⼈に販売・譲渡できるような仕組みを提供することで、キャンセル料⽀払いの悩みを解決する。出品希望の予約は必ず審査を行っており、予約した値段よりも高くは売れないようにするなどの制限を設け、あくまでもキャンセル料を抱える人を助けるサービスである。

BearTailは、こぐま座の尻尾に位置する北極星のように、社会の道しるべとなるような大きな価値を届ける存在になることを目指している。価値のモノサシは時間であると考え、豊かな時間を与えること、無駄な時間を減らすことにフォーカスした事業を展開している。

『Dr.Travel』は、海外・国内出張時の航空券やホテルを含めたあらゆる手配をするとともに、出張者の渡航データをリアルタイムで一元的に管理するサービスだ。2019年7月に「海外出張手配サービス」のβ版をリリース、8月には「国内出張手配サービス」をリリースし、国内航空券や新幹線、ホテルなどの国内出張に関わるさまざまな手配が可能になった。同サービスのシステム上で出張手配を依頼すると、オペレーターが安全且つリーズナブルなプランを提案する。また、全出張者の渡航データはシステム上で一元管理されているため、管理者はいつでも従業員の出張状況をシステム上で閲覧することができる。

近年、世界規模のスポーツイベント開催やグローバル化が進む日本社会において、世界に発信する企業は年々数を増やし続けており、国内外問わず多くの出張が発生している。またビジネス社会におけるスケジュールの変更は頻繁に起こりうることで、出張先変更や直前キャンセルも少なくない。変更・キャンセルをする場合、各施設ごとに定められた規定に従ってキャンセル料が発生し、度重なるキャンセル料の支払いは出張旅費を高騰させてしまうことになる。こうした課題に対し、宿泊キャンセルに向き合ってきたCansellとして企業に対する経費削減のサポートになると考え、この度『Cansell』と『Dr.Travel』が提携する運びとなった。

提携により、『Dr.Travel』上でキャンセルを依頼された宿泊プランを『Cansell』が買い取る。『Cansell』が買い取りを行うことによって、『Dr.Travel』を利用中のユーザーはキャンセル不可の予約から幾らかのリファンド(払い戻し)を得ることができる。その結果、キャンセル料の軽減により出張旅費を軽減できる。また、買取られた宿泊プランは『Cansell』上に出品されユーザーへ販売される。

出張先の変更や直前キャンセル、さらにその数が多いほど出張旅費は嵩み企業の負担は大きくなる。『Cansell』と『Dr.Travel』は親和性が高く、この度の連携は出張における課題解決に貢献するだろう。

『Cansell』は2019年3月よりグローバル展開を進め、同年7月末時点で日本を含む計20ヶ国・世界150万軒以上のホテル比較検索が可能になった。同年11月には、ホテル・旅館の経営を支援する「Cansell パートナープログラム」に含まれる「キャンセル料保証サービス」の対象を訪日外国人まで拡大した。『Cansell』は現時点では主に日本に住むユーザーを対象にしているが、今後は海外からもホテルの出品を可能にすることを目指していくといい、さらなる利便性向上に期待が高まる。

また2020年2月には、日本国内全ホテル・旅館を対象とした「無断キャンセル無料相談窓口」を開設した。インターネット経由での宿泊予約が普及したことに伴い、ポイント狙いなどの宿泊無断キャンセルが問題視され始めている。これに対応するのが同窓口となり、無断キャンセルに関連するトラブルの発生時、もしくは過去にトラブルが発生したことがある場合に、電話1本で無料相談できる。同社が持つナレッジの共有や「Cansell パートナープログラム」の紹介など、具体的な解決策の提示も行うことができる。こうした取り組みを通して、宿泊業界全体のさらなる発展に寄与できるよう努めていく考えだ。

一方『Dr.Travel』は2019年9月、出張における負担軽減をさらに促進するため新たな事業分野への参入検討を発表した。スーツケースなどの宿泊荷物を持ち運ぶことなく出張先へと移動する「手ぶら出張」の実現に向けたサービス開発を進めるとしている。同じく9月に「出張規定の取込機能」をリリースし、不当に高いプランやQuoカード付きプランなどの不正に近いプランの手配が制御され、出張経費を削減できるようになった。規定で訪問が禁止されている危険地域への手配も制御されるため、安全危機管理にも貢献する。

12月には、契約不要・無料で利用可能な「個人向け出張アシスタントサービス」の提供を開始した。これまで法人単位での契約のみを受け付けていたが、「Dr.Travelの導入を検討するにあたってまずは自分で使ってみたい」「直近で出張の予定があり困っている」などの声が上がっておりサービス提供に至った。さらに今後の展望として、「Business(仕事)」と「Leisure(余暇)」を組み合わせた「Bleisure(ブレジャー)」の手配サービス開始を検討している。加えて、出張後の経費精算をより簡単なものにするため、同社が運営する経費精算システム『Dr.経費精算』との連携も予定しているという。今後のサービス展開が、出張の手配・管理の利便性向上や課題解決に寄与することを期待したい。

■「Cansell」公式サイトはこちら
■「Dr.Travel」公式サイトはこちら

【参照記事】
・キャンセルしたい宿泊予約の売買サービス「Cansell(キャンセル)」が出張手配・管理システム「Dr.Travel」との提携を開始
・出張手配・管理システム「Dr.Travel」がキャンセルしたい宿泊予約の売買サービス「Cansell」との連携を開始
・日本初のビジネスモデル!キャンセルしたい宿泊予約の売買サービス「Cansell」、海外ホテルの出品エリアを拡大 〜ヨーロッパエリア5ヶ国に対応〜
・キャンセルしたい宿泊予約の売買サービス「Cansell(キャンセル)」が宿泊無断キャンセル無料相談窓口を開設
・【New Release】出張手配・管理システム 「Dr.Travel」β版をリリース
・チャットで海外・国内出張を依頼できる国内唯一のBTM「Dr.Travel」が「国内出張手配サービス」をリリース
・出張手配・管理システム「Dr.Travel」が「手ぶら出張」サービスの提供を検討
・出張手配・管理システム「Dr.Travel」が出張規定の取込機能をリリース
・出張手配・管理クラウドシステム「Dr.Travel」が無料の個人向け出張アシスタントサービスを提供開始

(HOTELIER 編集部)


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