鳥取県の犬同伴型リゾートホテルが人気、ペット可宿泊施設や預かり施設の需要高まる

年末年始や旅行などで家を留守にする際、気がかりなのがペットの存在だ。ペットが家族同様の位置づけになる中、一緒に宿泊できる施設への需要が高まっている。山陰両県はペットと宿泊できる施設が少なく、預けられるホテルは年末年始は大忙しだ。

2018年5月18日に鳥取県西伯郡伯耆町にオープンした『ホテル狗賓(ぐひん)』は、ペットと泊まれるリゾートホテルとして人気を博している。西日本では珍しい本格的な犬同伴型のリゾートホテルだ。ラッコントホテル株式会社が運営する同施設は、オープン以来宿泊客数が右肩上がりだ。関西や中京などからのリピーターが多いといい、年末年始は全15室が埋まるという。

約4,500坪の敷地には、客室棟や温泉棟、3つのドッグラン、レストランなどを備えている。屋外のドッグランは、天然芝を敷き詰めた約700平方メートルのフリースペースと、約160平方メートルの小型犬専用スペースがある。屋内には約90平方メートルのドッグランがあり、天気が悪い日でも愛犬を遊ばせることができる。愛犬専用の健康やアレルギーに配慮した優しい食事も提供するという。人向けのサービスの評価も高く、ヒノキ風呂で味わう温泉や、地元の食材を生かした料理などが人気だ。このほか、愛犬が同伴できない施設へ行く際の一時預かりサービスや、愛犬と一緒に写真が撮れるフォトスタジオもある。

兵庫県西宮市から訪れた福島ナナ子さんは、同施設の利用が5回目だという。山陰中央新報のインタビューに、「設備も食事も素晴らしい。価格も良心的で本当に気に入っている。これからも何度も来ると思う」とにこやかに話した。同施設の支配人・真田怜宰氏は、「近くのスキー場やカフェと連携を深めたい。地域が一体となり、犬や飼い主が楽しめる場をつくる取り組みが大事だ」としている。

島根県松江市には、ペット可の宿泊施設として山陰の草分けとされる『えびす大観』がある。この施設も常連客が多く、ウサギや鳥と一緒に宿泊するゲストもいるという。同施設の担当者は、「ペット連れで泊まれる施設が少なかったため、社会貢献で始めた。今後も続けたい」と述べた。

宿泊施設だけでなく、ペットを預かる施設も人気だ。ドッグホテルやドッグカフェを運営する『ドッグハウスワン』(島根県出雲市)の社長・大塚泰志氏によると、「県外からの旅行者が神社参拝の間だけ預けるといった利用方法も多い」という。ペットの存在の重要性が増し、宿泊関連施設だけでなく、文化施設や飲食店なども受け入れ体制を整える必要性が高まっていると考えられる。

一般社団法人ペットフード協会の『平成30年 全国犬猫飼育実態調査』によると、犬と猫の推計飼養数は全国で約1,855万2,000匹(2018年10月時点)。飼育の理由は、犬も猫も「生活に癒し・安らぎが欲しかったから」と答える人が3割に達した。また、飼育している犬のために利用しているサービスでは、「トリミングサービス(シャンプー、カットを提供)」に次いで「旅行中や外出中の世話代行サービス(ペットホテル等)」を利用する人が多かった。犬を飼いたい気持ちはあるが現在飼育していない人へのアンケートでは、「旅行など長期の外出がしづらくなるから」という理由が一番多かった。

家族の一員であるペットと一緒に旅行に行きたくても、受け入れてくれる施設が少なくては、旅行したい気持ちもなくなってしまう。鳥取県や島根県に限らず、全国でペットが同伴できる施設が増えれば、観光地への誘客や地域経済の活性化にも繋がるだろう。

■「ホテル狗賓」公式サイトはこちら

【参照記事】
ペット可ホテル人気 山陰両県 施設少なく高需要
【参照サイト】
平成30年 全国犬猫飼育実態調査

(HOTELIER 編集部)


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