アンゴホテルズ株式会社、京都四条に分散型ホテル「ENSO ANGO」をOPEN。
アンゴホテルズ株式会社(本社:京都府京都市/代表取締役社長:十枝裕美子)は、街に泊まるように宿泊する“分散型”ホテル「ENSO ANGO(エンソウアンゴ)」を2018年10月、京都四条にオープンする。全5棟から成る同ホテルは、それぞれが徒歩圏内にあり、街と有機的に繋がりながら一つのホテルとして機能する。都市部における分散型ホテル(ディスパースト・ホテル)の展開は国内でも珍しい。
ホテルオペレーションと地域活性に関するコンサルティング業務を担う会社として、2017年9月に設立されたアンゴホテルズ株式会社(旧社名:サキア・グローバルホテルズ株式会社)。これまでの観光産業ノウハウと運営手法を活かし、地域資源・人材の活用と中長期的な地域活性化を図ることで、地域に寄り添ったソリューションを提供していくという。
社名の由来は、旅を通じて真の自己を見出し、よりよい人生を歩むためのきっかけの場(安居=アンゴ)を提供することを目指すというビジョンからだそうだ。同社が掲げるミッションについて、アンゴホテルズ株式会社 代表取締役社長である十枝裕美子氏は、「ホテルを通じて人生を変えるような体験をしてほしい」と話した。
ブランド名に込めた想い
ホテルのブランド名である「ENSO」とは、すべてを包含し、最大であり最小でもある無限の宇宙を示す禅の書画のひとつ【円相】を意味するもの。そこに機会や場でもある心の発見を意図した「ANGO」【安居】を組み合わせることで、人と人、行為と出来事が無限の可能性を秘める“完成形のない生きたホテル”を表している。様々なことに目を向け、多くの人が向き合うことで、多様な出会いと縁を結ぶという想いがブランド名に込められているのだという。
「ENSO ANGO」について
5棟からなるホテルは、京都の中心地である四条通と五条通にはさまれたエリアに点在する。それぞれ徒歩で移動できる距離にあり、クラウドを活用したチェックインの相互連携だけでなく、施設の相互利用が可能。一棟一棟は決して完全ではないが、それぞれの特技を補完しあうことで一つのホテルとして成立している。またホテルにないものは街にあることから、街の人や機能、潜在する資源と体験を共有し、地域とゲストをつなげることで、新しい旅の価値を提供していく。
<名だたるクリエイターとのコラボレーション>
ホテル イル・パラッツォやザ・ゲートホテル雷門などを手がけた内田繁の理念を継承している内田デザイン研究所をはじめ、陶作家の安藤雅信、アーティストで東京藝術大学教授の日比野克彦、海外デザイナーのアトリエ・オイなど多くのクリエイターが集結。各棟入口のシンボルである手水(ちょうず)から家具や室内装飾まで、それぞれの分野で個性を発揮したアートとデザインが空間を彩っている。
- ENSO ANGO 麩屋町通 I:安藤雅信(陶作家・百草主宰)
- ENSO ANGO 麩屋町通 II:内田デザイン研究所(長谷部匡+稲垣留美+成川秀一)
- ENSO ANGO 富小路通 I:日比野克彦(アーティスト・東京藝術大学教授・岐阜県美術館館長)
- ENSO ANGO 富小路通 II:アトリエ・オイ(デザイナー)
- ENSO ANGO 大和大路通 I:寺田尚樹(建築家・デザイナー)
- ユニフォームデザイン:安藤明子(衣服作家・百草主宰)
<設備・客室について>
街に溶け込む共通の外観デザインながら、「麩屋町通 I」にはラウンジ、「麩屋町通 II」には茶室・サロン、「富小路通 I」にはゲストキッチン、「富小路通 II」にはレストラン、「大和大路通 I」にはバーを設置するなど、それぞれ異なる施設を用意。
客室タイプも各棟の特長に合わせ異なるが、ツインベッドの洋室をベースに、平均宿泊料金は1泊2~3万円台を想定しているという。各棟へ移動する際には、その間にある商店街や町内イベント、ものづくりをする街の人と交流しながら日常を体感できるなど、新しい旅をする人たちに沿った空間を提案している。
<レストランについて>
自社運営のレストランでは、スペイン料理のほか洋食を主体としたメニューを用意。スペインのバルをイメージした空間づくりで、誰もが気軽に足を運べ、様々な人達との交流を楽しんでもらえるようなレストランづくりを目指していくという。
今後のアンゴホテルズの動き
10月に第1号ホテルとなる「ENSO ANGO」のオープンを皮切りに、今後も地域活性化につながるホテルを展開していくという。現在、2019年春にアンゴフォーラムの開催、2020年には国内他都市、2023年には海外への進出を予定。
インバウンド(訪日外国人)需要の高まりとともに様々な旅のカタチが生まれている現在、都市部分散型ホテルの先駆者であるアンゴホテルズの今後に注目が集まるだろう。
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(HOTELIER編集部)