エクスペディア・グループ: コロナ禍からの需要回復期に宿泊施設が収益管理で成功を収めるための主な施策を発表～ Rev +を活用している世界の都市ランキングで東京が第二位を獲得～

世界最大級のオンライン旅行会社エクスペディア・グループは、このたび、収益管理（レベニューマネジメント）の役割についての考えをまとめ、パートナー施設様がコロナ禍からの需要回復期において効率的に戦略を練るためのサポートとして、主な施策を発表いたしました。

また、同社は2021年よりRev +（レブプラス）というレベニューマネジメント・ツールの開発に力を注いできましたが、このツールを活用している宿泊施設数を世界の都市別で比較すると、東京は第二位であることが分かりました。

新型コロナウイルス (COVID-19) の感染拡大により、旅行業界では先行きが極めて不透明な状況が続いています。多くの宿泊施設が収益面で困難を抱え、経営存続の危機に直面している施設もある中で、従来のようにマーケット変化の予測に基づいて収益管理を行うことは難しい状況にあります。

コロナ禍で従来の収益管理のアプローチが通用しなくなり、今年に入ってからも、「渡航・移動制限はいつ緩和されるのか」、「旅行需要はいつ回復するのか」、「在庫の料金設定を効率的に行うにはどうすればよいか」など、世界中の旅行業界関係者は多くの悩みを抱えています。

この問題を解決するため、これまでエクスペディア・グループでは、Rev+ をはじめとした収益管理に役立つソリューションの開発を行い、業務の透明性の向上やデータに基づくパートナー施設様の意思決定に大きく貢献してきました。

当社は、未曾有の危機に直面している今こそ、適切な収益管理による戦略策定がどれほど重要なものであるかを旅行業界全体に示すチャンスであると考え、旅行業界の新たなトレンドを把握し、臨機応変に戦略を変えていくことができる収益管理担当者の柔軟な姿勢こそがポストコロナ時代の勝敗を左右すると呼びかけています。

適切な収益管理のもと、コロナ禍に打ち勝つ戦略を策定する際の主なポイントは以下のとおりです。

•過去よりも未来に焦点を当てる : 昨今の旅行業界では、過去のデータを元に市場のトレンドや傾向を予測することが困難なため、旅行需要の予測データをもとにマーケットが向かう先を見極め、料金設定を適切に行うことが、より一層重要となります。

•競合施設と比較し、旅行意欲を喚起する手段を検討する : 旅行者の予約行動や意識の変化に合わせて、競合施設も、旅行意欲を喚起する宣伝活動や予約の変更・キャンセルに柔軟に対応できる料金プランの販売など、さまざまな取り組みを実施しています。旅行需要の争奪が激しくなった今、お客様がより安心して予約いただけるように工夫を凝らしている施設も多いため、競合施設と自社の料金プランを定期的に比較し、価格やキャンセルポリシーを見直すことが重要です。

•ダイナミックな価格戦略を検討する : 旅行需要の低迷期においても、変化を厭わないダイナミックな価格戦略は予約の増加につながり、回復期に向けて必要な収益を創出します。すべての部屋タイプで新たな料金カテゴリーの導入を検討し、それに対する顧客の反応を確かめることが重要です。また、宿泊数が長いほどお得に泊まれる料金プランの導入は稼働費を抑えられるというメリットがあります。

•人脈や地域とのつながりを活用する : 地域の観光協会などから対象のマーケットに関する詳しいデータを入手し、そのデータをもとに自社の転換率をマーケットの平均と比較することで、各施設が獲得できると推測される予約数を割り出すことが可能です。観光協会や地元の企業が、新たな旅行需要の創出を目的に、ホテルとの共同マーケティング活動やプロモーションに関心を示す場合もあります。

•新たなアプローチを試してみる : 新型コロナウイルスの感染拡大により、収益管理担当者が調査を実施する上で必要な資金や収益が大幅に減少しています。平均客室単価 (ADR) を下げずに予約を獲得できるよう、新たな価格戦略の一環として付加価値のある料金プランの導入を検討することが重要です。旅行者はこれまで以上に価格を重視する傾向が強まっています。

•長期的な予測を立てるより、日々のデータの変化に注目する: 旅行需要の回復状況は国や地域ごとに異なり、この傾向はしばらく続くことが予想されます。同様に、規制の内容や人々の旅行に対する意識も場所により異なるため、今後の予測が困難な状態にあります。先行きが不透明な状況下においては、マーケットごとの旅行需要の変化に着目することが長期予測の立案以上に効果的となります。旅行者が検索時に指定した日付や実際に予約した日程、旅行者の国や地域を把握し、データを活用することで、情報に基づく価格設定が可能になるとともに、今後の見通しが立てるヒントとなります。

「この困難な時期に市場の見通しを持つことが重要です。 Rev+ 内の機能であるマーケット回復状況分析 (Market Recovery Insights) は、私のホテルが現在の状況を確認して行動するのに役立ちました。これは積極的な計画を立てるのに役立つ素晴らしいツールです」（エミフルリゾートのレベニューマネージャー、ノハラ円聖呂氏のコメント）。

「近隣の他の物件がどのように部屋の価格を設定しているかを評価し、価格を調整することができます。たとえば、特定の時間に市場で高すぎるかどうか、またはピーク時に価格が低すぎるかどうかを確認できます。これらの洞察は、収益パフォーマンスの向上に非常に役立ちます」（レゴランド・ジャパン・ホテルの収益セールスマネージャー、デベンデラチンワン）

「現在、我々旅行業界が直面している問題を解決するためには「情報」の入手が不可欠です。情報が多ければ多いほど、より根拠に基づいた意思決定が可能になります。適切な情報やデータがない状態では、収益の見通しを立てることは困難であり、旅行需要が高まる時期を正確に予測することも容易ではありません。マーケットの状況を適切に把握し、データに基づいた意思決定をするには、収益管理ツールの活用が有効であることが実証されています。同時に、収益管理ツールを使用していない宿泊施設は約 85%1 に上るという事実も明らかになっており、改善の余地が多大にあると言えます」（エクスペディア・グループ宿泊施設・バケーションレンタル部門

収益管理ソリューションゼネラルマネージャーのビベック・ボーガラジュ（Vivek Bhogaraju）のコメント）。

エクスペディア・グループは、パートナー施設様によりよいサポートを提供できるよう、2020 年を通じて収益管理ツールの Rev+ にさまざまな新機能を導入し、改良に力を注いできました。新機能のマーケット回復状況分析では、Expedia Group のグループサイト全体から集めた弊社独自の検索データをもとに、マーケットにおける旅行者の検索行動やマーケットの回復状況の分析結果を提供し、パートナー施設様の業績回復をサポートしています。また、専用のデータサイエンスモデルを用いた分析機能により、最新のマーケット稼働率も把握できるため、パートナー施設様は日々、今後のマーケットの推移を予測しながら行動を取ることが可能です。

さらに、新たに API を介して収益管理データにアクセスできるようになったことも、大きな成果として挙げられます。チャネルマネージャーのプラットフォーム (施設管理システムやコンピュータ予約システムなど) が API を介して Rev+ のデータを受信できるようになったため、このようなプラットフォームを日常的に利用されているパートナー施設様は業務効率の改善やより迅速な意思決定が可能になります。

収益管理の改善は、宿泊施設を長期的に経営していくために不可欠な要素です。エクスペディア・グループは、適切なソリューションと戦略を用いることで、今後も損失の削減と旅行需要の創出を促し、パートナー施設様がメリットを感じていただけるご提案を続けてまいります。

収益管理で成功を収めるための戦略については、エクスペディアグループのブログ(Life at Expedia Group Blog)をご覧ください。

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*2019 年 10 月の Expedia Group のデータに基づきます。

エクスペディア・グループについて

エクスペディア・グループは旅行と人々の間に立ちはだかる壁を打ち破り、旅行をより楽しく、実現可能に、そして身近なものにすることを目指しています。お客様・パートナー様と、世界との距離を縮めることが私たちの使命です。自社のプラットフォームとテクノロジーを多岐にわたるビジネス・ブランドポートフォリオで駆使して旅行を促進し、世界規模かつ各国や地域に適した旅行サービスを提供しています。エクスペディア・グループ傘下の旅行ブランドには、Brand Expedia®、Hotels.com™、Expedia® Partner Solutions、Vrbo®、Egencia®、trivago® 、 HomeAway® 、 Orbitz® 、 Travelocity® 、 Hotwire® 、 Wotif® 、 ebookers® 、 CheapTickets® 、 Expedia Group™ Media Solutions、Expedia Local Expert®、CarRentals.com™、Expedia Cruises™、Classic Vacations®、 Traveldoo®、VacationRentals.com が含まれます。